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プロローグ
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路地裏の奥に誰も近づかない廃屋がある。その場所は、ヤクザの溜まり場となっていた。
そして…その中では複数の覆面の男が、若い男を囲んでいる。
「あははは…早くしよろ! 」…
「おいおい!もっと見える様に態勢変えろよ!」
ギャハハ… ギャハハ…
薬をやってハイになっている男たちは、若い男を代わる代わる何度も犯していた…
"遠くで聞こえる何人かの笑い声…あれから何時間経っただろうか"
「あッ…うっ…っハ、ァ…」
「っつ!…んぅ…あっ、ふっ…ンっ‼︎」
何度も突かれた場所は赤く腫れて、痛々しい。
"…意識が薄れていく…誰かの喘ぐ声がする…これは自分?…わからなくなってきた…"
「おい、早くいけよ!」
「つぎは俺な!もう準備してあるし♪」
周りには股間に手を突っ込んで自分のものを擦っている男達が、楽しんでそれを見ていた。
"…肉棒が激しく奥を突いて、前立腺に当たる。その度に身体は反応して、快感に酔いしれていく。獣の様になる自分がそこにいた…"
「待って…っもうちょっとでっ…はぁ」
男の動作が激しくなり、腰の動きが速くなる。お互いの呼吸が荒くなり、俺は突かれるたびにますます快感に溺れていった。
「やべーいくわっっ!うおっ!…っっはぁはぁ」
俺に股がる男が息を切らしながら、射精した。俺の中は、誰のものかわからない液体で、ぐちゃぐちゃだった。
「っもう…っ…無理…」
「っやめて…くれよぉ…は、ぁ…はぁ」
息切れも酷いし、体力も底を尽きた。
俺は言う、もうこれ以上は無理だと。
だけど、こいつらは止めなかった。
俺はこいつらの肉奴隷…。
ドカッと腹部に蹴りが入る。
「っう!げほっげほっ‼︎」
吐き気がする程強い蹴りだった。
「うっせーな!てめぇーは黙ってろ!」
「なんだよ〜もう終わりか!じゃあ次俺に代われよ♪」
と周りで見ていた男たちも混ざってくる。
そして、今度はガッと顔面を殴られる。
「いっっ!っっ‼︎」
勢いよく殴られ、その場に倒れる。頭がズキズキ痛んで目眩がする。
「誰のおかげで飯食えてんだと思ってんだ!あぁん‼︎」
「男に入れられてよがってんじゃねーよ!クソホモ」
さっきまでの行為を忘れたかのように、男たちが俺を罵る。
そして、何度も何度も暴行を加えてきた。
その様子を見兼ねた男が無表情で止めに入った。
「おいおい…若頭から怒られっから、目立つような傷つけるなよ。
何しろこいつは、若頭のお気に入りだからな〜。」
「はっはい!すみませんっ、真田さん!」
さっきまで偉そうにしていた男たちが『真田』と呼ばれた男の言うことを聞く。
「あー俺的には、別にそのまま続けてくれて構わないよ〜。
だってそいつ嫌いだし〜…だから分からない程度でやれって言ってんの」
「へっへいっ!すみませんっ…真田さん」
「あーあ、まったく!いい加減にやめてほしいよな〜このクソ餓鬼を飼うの!
…中学時代からの付き合いだけどさぁ〜ほんっと、あいつの趣向が読めねぇわ〜」
(まぁ、マサちゃんのそこが気に入ってんだけど) ニヤッ
『真田』は機嫌が良さそうだった。男たちはひと息入れる。どうやら『真田』を怒らせると相当怖いらしい。
「あっそうだ!俺ちょっと用事あっから後は頼んだわっ!んじゃあ、さいなら〜」
『真田』は適当にそう言って、その場から去っていった。
「はい!お気をつけて行ってきてください!」
と男たちはビクビクしながら『真田』を見送った。
シーンっと静まった部屋では、テレビの音がやけに響いて聞こえた。
チャンネルは歌番組になっている。
そこで、番組を見ていた男が急に興奮気味に言ってきた。
「なぁ、テレビ見てみろよ!今、流行りのアイドルグループの『HIKARI』がでてるぜ!」
「俺らとは別の世界の人間だよな〜羨ましいぜー!
顔は良いし、女にモテるし、やりほーだい」
「そこかよ〜笑」「女いいなぁ〜抱きてー!」 ギャハハハ…
その一言で、部屋の空気が元に戻る。
「なぁ、前から思ってたけど…」
そう言った男が、急に俺の頭を掴んで、テレビの前へと乱暴に放り投げた。
「っ!いってぇ…」
俺は、床に顔を思いっきり打つける。
「こいつ『HIKARI』のメンバーの如月洸にちょーそっくりじゃね?」
俺を放り投げた男が、テレビに出ていたアイドルの名を出す。
"如月…洸?…誰?知らない名前だ"
その時、俺は意識が朦朧としていた。
「見てみろよ〜」
ギャハハ
「本当だ!マジで、そっくり!」
「マジヤベー双子かよ、笑」
周りの男は"如月洸"と俺を比べて盛り上がっていた。
俺は重たい瞼を薄っすらと開けた。
そして、目を見開いて驚く。
"テレビを見るとそこには…
眩しいほどキラキラ輝く"俺の姿"があった
ステージのうえで生き生きと踊り、歌う"俺"
……いや、これは自分ではない……俺の顔に凄くそっくりな少年
…俺は生まれた時からずっと、必死にもがいて生きてきた。その結果が、ヤクザ達の肉奴隷。…もう、そこにしか生きる道がなかった…
だけど、その少年は、誰よりも輝く場所に堂々と立っていた…彼は俺がずっと憧れて、思い描いていた"理想の自分"…"
俺はテレビ画面に縋り付く。画面の中の少年を間近で見たかった。理想の"自分"をもっと目に焼き付けたかった!
「おいおい何のつもりだよ!テメェ」
「チッなんだこいつ!急に動けるようになりやがって」
「おいっどけよ!クズ!」
「テレビみえねーよ!邪魔‼︎」
ドカッ また蹴りが腹部に入る
「っうぅ‼︎」
(クソ…何度も殴りやがって、…覚えてや…がれ…)
フラッ
今度は殴られた所が悪く、意識を失ってその場に倒れた…
《顔が似ている少年と惨めな俺》
"どうしてこんなにも違う人生なのだろうか
俺とあんたは何が違うって言うんだよっ!"
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