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「ただい………ぅわっ!?なにがあった?!」
時刻は15時。
玄関のドアが開いたそこには、
ものすごい濃度のフェロモンが充満していた。
「紫音!!紫音、どこだ?!」
海堂さんの声………。
「……きついな。ここか?」
ガラガラッ
俺のいる部屋の扉が開けられた。
「紫音っ!!紫音?!」
揺さぶられて目を開ける。
視界が霞んでボヤァっと海堂さんの輪郭が見え始めた時だった。
「ハァッ……ゥ……!!!」
急に海堂さんが俺に跨り、後ろの穴を刺激した。
少しはっきりしてきた意識を海堂さんに向ける。
海堂さんの目はギラギラと、
今までにないくらい欲望に溢れていた。
そして、俺の首輪に手をかけ外そうとする。
「なっ…、なにして!!………あ!!」
そして俺は気づいた。
海堂さんは俺の項を噛もうとしているのではないか。
αは強いΩのフェロモンにあてられると、我を失い、そのΩをものにしようとする。
という話は、Ωには何度も聞かされているような有名な話だった。
「ダメっ!海堂さん、離してっ!!」
俺が必死に抵抗しても、海堂さんの耳には入っていないようだ。
寧ろ、αである海堂さんからも強烈なフェロモンが放たれ、それに呼応するように俺のフェロモンもますます強くなり、悪循環に陥っている。
「やめて!ダメ!海堂さん!!」
敵わない。
抵抗したって、この人の前ではただの悪あがきだ。
冷静な海堂さんなら、鍵を持ってきて首輪を外すのだろうが、今の海堂さんはその思考すら出てこないほど興奮している。
首輪が壊れる前に逃げなくちゃ。
ガクガクと震える体を鞭打って、四つん這いになり逃げようとすると、海堂さんは俺の足を引っ張り、自分の元へ引き寄せた。
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