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《番外編》2人だけの湯けむり事件簿⑦
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***
「気持ちよかったですね」
「おまえは本当に……」
「そんなこと言ってますけど、海堂さんだって満更でもなかったじゃないですか」
「据え膳食わぬは男の恥だよ、紫音」
備え付けの浴衣を着て、俺は定位置となりつつある海堂さんの胸に寄りかかった。
「……ふぁ………クシュンッ!!」
「大丈夫か?」
あの後湯冷めしたからすぐに入り直したけど、
やっぱり風邪ひいたかも……。
「少し寝るか?」
「やだ。勿体無い、せっかく2人きりで旅行なのに。」
「さっきから眠そうだったじゃないか。
食事がきたら起こすから、少しだけ寝てろ」
「ん…。ありがとう、海堂さん」
俺は少しだけ眠ることにし、海堂さんに体を預けた。
***
「紫音、食事だ」
肩をトントンと叩かれて目を覚ます。
「うわ!すご!!」
そこには豪勢なカニ料理が並んでいた。
1人2杯はありそうだ。
しかも食べやすいようになってる!!!
「いただきます!」と言うなり、俺はハグハグとご飯を口の中に掻き込んだ。
海堂さんは俺を見て笑いながら、何度も「餌付け」とか言って蟹をアーンしてくれた。
食事を終えた後、海堂さんは内線で連絡を取り、
日本酒とツマミに刺身を持ってくるように頼んでいた。
日本酒と刺身を少しずつもらって満足した俺は、
ほろ酔いくらいのフワフワした気分で、
食事の時に敷いてもらった布団にダイブした。
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