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《番外編》make for you①
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紫音が料理を作り出したお話
温泉よりも前のお話です
作者視点で行くので一人称はセリフのみになります。
***
「紫音が料理すればいいじゃん」
事の発端は優の発言から始まった。
ーー
「だってお昼に暇で、相変わらず大学の課題も全部終わらせて何もする事ないんだろ?」
「うん…」
「家事すりゃーいいじゃん。どうせ大学出たら海堂さんの嫁になるんだろ?」
「そのつもりだけど…、いやでも、海堂さんの気が変わったら結婚とかしないだろうし……」
「ウジウジすんな、紫音らしくねぇな!大体、そんなクソデケェダイヤの指輪渡しといて今更婚約破棄とかありえないだろ!
要さんの話聞いてても、海堂さんは紫音に首っ丈だしな。紫音からのメールが来た時なんかは、普段無表情な海堂さんが笑顔を見せるって、要さんすごい驚いてた。」
優はランチをかきこみ、紫音の手を引いて本屋へ向かった。
目の前には数々の料理本。
どうやら本気で紫音に料理させようとしている。
「ゆ、優。やっぱ俺無理だよ、料理なんか」
「やったことねぇクセにグチグチ言うな!おまえ、毎晩疲れて帰ってくる海堂さんに飯まで買わせてるんだろ?!
男とありゃ、仕事疲れて帰って大好きな奥さんが出迎えて『ご飯にする?お風呂にする?それとも……』ってやつ一度は夢見るだろ!!!」
「い、嫌だ!絶対そんなことしないから!!」
「海堂さんの前では甘えるくせに!!」
「そんなことしないってば!!」
「とりあえずこれ買ってやるから持って帰れ!!」
優はドサドサっと5冊ほどの料理本をカゴにぶち込みレジへ向かった。
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