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《番外編》愛しい君に永遠を⑧
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そして物語は冒頭へ戻る
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「行こうか、紫音くん」
「はい、お義父さん」
俺の隣を歩いてくれるのはお義父さんだ。
真っ赤なバージンロードを一歩、一歩確実に歩く。
この1ヶ月間練習させられた甲斐もあり、
ヒールでも転けないように歩くことができた。
ベール越しに見えるのは惚けた顔の海堂さん。
普段あんな表情見ることができない上に、今すぐ写メを撮りたいくらい可愛い。
他の人もそう思ったのか、周りをチラチラ確認しながら何人かは無音で海堂さんを写メっていた。
「私が送ってやれるのはここまでだ。
あとは自分で行きなさい」
「ありがとうございます」
お義父さんが自分の息子にお辞儀するというなんとも違和感満載な光景が広がった。
そして俺は一段、一段、と踏み外さないように階段を上り、海堂さんの前にたどり着いた。
「綺麗だよ、紫音」
目を細めて笑う海堂さんはプロポーズをしてくれた時くらいの笑顔で、俺はその美しさにクラっときた。
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