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《番外編》lovin' you⑥
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***
トクン...トクン.....
激しいセックスの後だとは思えない優しい鼓動。
繋がったままピッタリと体をくっつけて、
耳を海堂さんの胸に当て、ゆっくりとなる心臓の音に安心感を覚えた。
「おまえのウエディングドレス、すごく綺麗だった」
「そう…かな……?」
「思わず式場で勃ちそうになった」
冗談めかして俺を笑わせながら、ウィッグを外して俺の髪の毛を梳く。
「結婚したからにはおまえ、一生俺から逃げられると思うなよ」
「俺が逃げようとしたこと、今までにありました?」
「あぁ、何度も」
「いや嘘でしょ。俺逃げたことありませんよ?」
「そうだったか?俺はいつおまえが逃げるか不安で仕方なかったんだけどな」
俺の左手を取り、結婚指輪を人差し指で撫でながら静かに微笑んでる海堂さんに俺の心臓がトクンと高鳴った。
今だ……
今なら言える………
ーーー
「紫音ちゃん、あなたまだ誠のこと名前で呼んでないの?!!!」
式直前の更衣室で美里さんはそう叫んだ。
「え…?はい、ずっと海堂さんですよ?」
「誠……、不憫ね……。
いい?紫音ちゃん!これからあなたは誠の伴侶になるのよ?
あなたも海堂になるの!」
「あ、そっか……」
「それだけじゃないけどね!!下の名前で呼ばれないって辛いでしょ?!」
「…………ほんとだ。俺全然考えてなかった。
でも今更呼び方変えるのって……」
「だから今日!今日からよ!絶対今日!!名前で呼んであげてね!!!」
ーーー
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