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《番外編》ハネムーン体験記⑤
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再び水上ボートに乗って着いたのは、先ほど訪れた島よりはかなり小さいが、大きなコテージとその後ろにはジャングルのような小さな密林、そして白い砂浜にはヤシの木々が並び、透明な浅瀬が広がっていた。
「うわぁ…、綺麗………。今日はここに泊まるの?」
「あぁ、そこのコテージだよ。」
「おっきい〜!すごいすごい!」
誠さんの手を引いてコテージに入ると、そこは玄関といった感じで、受付がない。
「誠さん………、ここ、誰かのお家ですか?到着する島間違いました??明らかにホテルじゃないです…」
「ん?ここは海堂の別荘だよ。最近ホテル業にも規模を広げてるからね。モルディブにも作ろうかと思って試しに一島買って別荘を建ててみた。」
「えぇぇ?!!」
軽い口調でとんでもないことをいう誠さんを驚いて凝視した。
でもこれでなんとなく納得がいく。
誠さんがこんな公共語じゃないような現地の言葉で話せたり、経営の話をしたり、あとここに来てからも色々とスムーズにいってる。
そしてこの島ごと買った…。
つまりそれはこの島には俺たち2人だけ、ということだ。
「ほら、紫音。中に入ろう?暑くて仕方ない」
誠さんはドアを開けてさっさと中に入ってしまった。
俺もそれに倣って中に入り、誠さんを見失わないように着いていった。
全体的に温かさを感じる木で作られたコテージ、
外の屋根付きテラスにはテーブルと椅子があり、景色を楽しみながら食事も楽しめる空間がある。
そして海が一望できる寝室にはキングサイズのベッドが1つ。
俺が呆気にとられていると、誠さんが荷物を下ろし、俺を後ろから抱きしめた。
「どう?奥さん。気に入ってくれた?」
「もちろんですよ!!すごいです!!びっくりしました!!!!」
「今日はもう夜ご飯にしようか。お腹空いたろ?」
赤道近くのため、日の入りは18時を少し超える時間。
今は17:50のため、もう空が赤く染まって来ている。
「ほら、テラスに行こう。もう食事は用意したから」
テラスに行くと、さっき何もなかったテーブルには豪勢な食事が広がっていた。
どうやらインドが近いため、カレーの類が多いようだ。
「いただきまーす!」
「いただきます」
俺たちが食事を食べ始めてしばらくすると、日は完全に沈んでしまい、暗い夜がやってきた。
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