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《番外編》ハネムーン体験記⑯
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せっかくの新婚旅行なのに熱を出してしまった…。
誠さんを探して裏の森へ入り、迷子になったと焦ってコテージに戻ろうとしたところで視界がグラつき倒れてしまった。
その後から記憶はないが、目を覚ますと誠さんがいてホッとしたことは鮮明に覚えている。
時刻は16時、
隣を見ると誠さんが床に座り、俺の手を握ってベッドに頭だけ預けて眠っていた。
おでこに乗っているタオルも冷たくて、ずっと看病してくれて居たんだと嬉しくなった。
誠さんの寝顔なんてレアだなぁと思い、ジッと見ながら髪を梳いた。本当に綺麗な顔で、俺にはほんと、勿体無さ過ぎるくらい……。
「何見てんだ」
「ぅわぁっ?!!!」
パチっと誠さんの目が開いて、俺を射抜く。
ドキドキと心拍数が上がるのが自分でも分かる。
「熱、少しマシか?」
「は…、はぃ……」
「顔赤いぞ?」
誠さんのせいだ!!
なんて、誠さん自身も分かってるくせにクスクス笑って俺を茶化す。
恥ずかしくなって、枕に顔を埋めて「ゔ〜〜」と唸っていると、誠さんが俺の頭を撫でた。
「悪い悪い。可愛かったから、つい。」
「うるさい……」
「隣行ってもいいか?」
そんなこと言われて俺が断るはずないって分かってるのに、恥ずかしがっている俺にいちいち聞いてくるあたり本当に意地が悪い。
「しーおーんー」
「……………いいよ」
「ん?なんて?」
「………隣、きてください」
俺がそういうと、誠さんは嬉しそうに笑って俺の隣に横になってギューっと抱き寄せてくれた。
「早く元気になって外に出ような」
「誠さん、風邪に強そうだから治して…っ!!」
抱きしめられた俺は堪らなくなって、誠さんに風邪を移すのを覚悟でチュッと唇を合わせた。
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