アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
《番外編》バイト始めました③
-
***
あれから1週間。
誠さんは今まで早く帰るために佐倉に押し付けていた仕事も全部自分でこなすようになったらしく、最近帰ってくるのは0時を回る。
時々会社の近くだからと言って、前に住んでいたマンションの最上階で寝泊まりしてることもあるみたいで、家に帰ってこないこともある。
完全に俺のせいだ……。
「はぁ……」
「和泉くん、どうしたの〜?早くこれ、3日レンタルで」
「何でもありません。かしこまりました」
誠さんと会えないことにかなりストレスを感じているのに、最近は更に嫌なことが増えた。
客が俺が会計の時だけ異様にAVやら18禁モノを持ってくるのである。
酷い時には18禁コーナーへ案内してくれと俺を連れて行き、「オススメはどれ?」とセクハラ紛いな質問をしてくる。
日に日に気分が滅入っていく俺にバイト仲間や店長も心配してくれるが、家に帰っても誠さんがいないという事実を受け入れきれなくて、バイトを週5に増やした。
「しんどくなってきたなぁ…」
家に帰ろうと駅のホームに立つ。
毎回この時間は残業サラリーマンの帰宅ラッシュで満員電車。
それ自体がストレスである。
俺はいつもと同じ車両に乗り込み、今日も2駅だけだからとドア前の隅っこを陣取った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
158 / 271