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《番外編》迫る出産日②
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「少し休憩しようか」
20分ほど歩き、近くの少し大きめの自然公園についた。
公園の真ん中には大きな噴水があり、周りも木々が立ち並び、ここ周辺に住んでいる人たちの憩いの場でもある。
今は冬で少し殺風景だが、春には色とりどりの花が植えられ、少し遠くからも観光客が訪れるほどだ。
誠さんは空いているベンチを見つけ、俺を座らせると近くの自販機に飲み物を買いに行った。
辺りを見渡すと、キャッキャと子供達が遊んでいたり、たくさん犬の散歩をしていたり…。
麗音が生まれたら、この公園にはたくさんお世話になるんだろうなと考えながらお腹を撫でた。
「紫音。水でよかったか?」
「うん。ありがとう、誠さん」
誠さんからミネラルウォーターを受け取って口に含むと、冷たい水が俺の乾いた喉を潤した。
誠さんも俺が飲んだあとそれを受け取り、半分ほど飲んで蓋を閉めた。
頭を引かれ、誠さんの胸に体を預けて俺は目を閉じて少し休憩をした。
「そろそろ帰るか」
30分ほど寝てたんだろうか。
俺の肩には誠さんの上着がかかっていて、膝にはタオルケットをかけられていた。
よいしょ、とゆっくり立ち上がり、誠さんの手をギュッと握ってまた家に向かって歩き出した。
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