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《番外編》僕は王子様④
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「あのな、麗音。お前はママのことどういう風に好きなんだ?」
「いーーーーっっぱい好き〜!!!」
「そうじゃなくて…。ほら、クラスに好きな子とかいないのか?」
「んー……、いない!だってママより綺麗な子なんていないんだもん!!」
あれからと言うもの、誠さんは家族愛と恋愛感情の違いを分からせるべく、麗音に理解できるよう話しかけるが全敗だ。
誠さんが不憫に思えてきたので、俺も助け舟を出そうと話に割り込んだ。
「そういえばれーくん。白雪姫の役は誰になったの?」
「おひめ様はね〜、こうすけ君になったよ!」
「女の子じゃないの?!」
「うん。クラスの女の子よりもこうすけ君の方が可愛くておひめ様が似合うって先生が決めたの〜」
え。大丈夫かな、この幼稚園。
お姫様役なんて、沢山の女の子が立候補したのは目に見える。
女の子の親御さんからすごい苦情が来るんじゃなかろうか…。
「こうすけ君とチューするの?」
「えぇ〜。ヤダよ。こうすけ君はお友達だもん!」
「じゃあママはれーくんのお母さんだよ?」
「むぅ。なんでママはパパのチューはいいのに僕のチューはダメなの?もうママなんて知らない!」
麗音は遊んでた積み木をポイっと投げて、寝室へ逃げていった。
麗音が俺から逃げたのは初めてだ……。
「おい、紫音?」
「誠さん……、どうしよう…………」
「ん?」
「麗音に嫌われちゃったぁ〜〜〜〜!!!」
最近の出来事の中で1番ショックで、俺は誠さんに泣きついた。
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