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《番外編》初めての遠足③
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「よーし!じゃあ午後からはみんなでチーム対抗かくれんぼだ!出席番号1から20のみんなはAチーム、21から40のみんなはBチーム。今から10分でAチームが隠れて、後の30分でBチームが探す!みんな、準備はいいか?」
午後からは各クラス行事。
僕ら1年3組はかくれんぼをすることになった。
僕とこうすけ君は出席番号が前後だから同じチームだ。
「行くよ、こうすけ君!」
「うん!」
僕はこうすけ君を連れて一目散に駆け出した。
ーーー
「ね…、ねぇ、ここ狭くない?」
「そう?くっついてればそんな狭くないよ」
昔はキャンプ用にと貸し出され、現在は休憩スペースとして解放されている木のコテージ。
その中にあるシンクの下の戸棚へ2人で身を隠した。
かなり狭く、小学生だから入れるくらいのスペースに2人だ。こうすけ君の言う通り狭いけど別に苦ではない。
こうすけ君が窮屈そうに体勢を変えようとした時、コテージに足音が近づいてきた。
「しっ……」
「わぁっ…///」
「あれ?今声しなかった?」
僕はこうすけ君を抱き寄せて、手でこうすけ君の口を塞いだ。
こうすけ君は僕の服の裾をギュッと握り、フルフルと震えている。
「んー。ここにはいなさそうだなぁ…。次行くぞ!」
バタバタとBチームがコテージを出て行く音が聞こえ、僕はこうすけ君を抱きしめていた手から力を抜いた。
こうすけ君はフニャフニャと力を抜いて僕に身を預けている。
「大丈夫?」
「だ…だだだ…だ、大丈夫!!だよ!!!!」
声をかけると、こうすけ君は僕から慌てて離れたと同時にガンッと上に頭をぶつけた。
「こうすけ君!!ごめん、冷やしに行こう!」
「え、かくれんぼは?!」
「そんなのいいから!!」
腫れたら大変だと思い、僕は隠れていたことなんてどうでもよくなって、こうすけ君の腕を引いて外に飛び出した。
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