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《番外編》そうだ、京都へ行こう。⑥
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部屋に戻ると旅館の方がすでに布団を敷いてくれていて、奥から順に4つ並んでいた。
新幹線で約束した通り、一番奥の布団に広翼、その隣に僕で、あと二人はじゃんけんで場所を決めていた。
「枕投げしようぜ」とはしゃぐ二人に、他の部屋でやってくれとお願いし、あれだけ寝たにも関わらず既に目が閉じそうになっている広翼を布団に横たわらせ、掛け布団をかけて、トントンとリズムよく叩いてやった。
お互いの家で泊まるときは同じベッドで寝ていたからか、広翼は何かを抱きしめて眠る癖がある。
今日は手探りで僕の腕を見つけ、腕にぎゅーっと抱きついて眠ってしまった。
広翼は本当に綺麗な顔をしているし、寝顔は赤ちゃんのようにあどけなくて、いくらでも見つめていられる。
こんなこと家でしてたらすぐにお母さんや広翼ママから疑われるが…。
「ただいま〜!…ってうわ、広翼もう寝たのかよ」
「ごめんね、静かにしてくれると嬉しいかな」
「わりわり!てかまたラブラブしちゃって〜このこの!」
隣の部屋で枕投げを楽しんで帰ってきたルームメイト二人は、帰ってくるなり僕を茶化して、そして疲れていたのかあっという間に寝てしまった。
僕もそろそろ寝ようかと、電気を消して目を閉じる。
「れぇく…ん……、うぅん…………」
「ふふ。何の夢みてるの?」
「んー………。れぇくぅ………」
ふにゃふにゃと寝ぼけながら僕の名前を呼ぶ広翼が可愛くて、僕は誰も起きていないことをもう一度確認してから、広翼の唇にそっとキスを落とした。
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