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俺の世界
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昔から本が好きだった。
本を読んでいると、その世界の一人になった様な気がして、楽しかった。
外でサッカーをしたり、ドッヂボールをしたりなんてしない子供。
親にも先生にもお外で遊びなさい、皆と仲良くしなさい、って言われてきたけれど簡単にはいかず。
運動神経もあまり良くない為、運動会なんて足を引っ張るだけだった。
とにかく、僕は一人が良かった。
本の世界に逃げて、周りを見ないふりをした。
小学、中学二年と友達を作ること無く生活していた俺は、ある男に出会った。
『それ、おもしろいよね。俺も読んだ』
中学三年、初めて話しかけられて動揺した。
大抵の人はもちろん無視していくのに、こいつは違った。
『俺、水島綾。名前は?』
『……坂秋瑞貴』
『なんか俺ら、女の子みたいな名前だな』
そう言って笑う綾は、俺と一緒にいてくれたんだ。
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