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襲われかけ②
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いつもより低い声、いつもより不機嫌そうな顔。
そして今、俺は押し倒されている。
手を頭の上でまとめられ、バンザイしてるような状態。
いやこれ、どういう事だ。
「あ、綾………?」
「あ〜ねみぃ………」
頭をガシガシと掻き、こちらにガンを飛ばしてくる。
ほんとにあの綾なのか?
寝起きは機嫌が悪いのか、それとも本当に機嫌が悪いのか。
「え、と、ごめん…?」
「ごめんで済んだらこんな事しねぇよ。責任取ってもらおうか」
「責、に………?」
顔が近づいてきて、額が触れる。端正に整った顔がアップで映る。
唇と唇が後ちょっとで触れるってとこで、止まった。
吐息がかかり、首元がゾクゾクする。
「ちょっ、待っ」
「…………」
目をギュッと閉じ、次に訪れる衝撃を待つ。しかし、いつまで待っても来ない。
そっと目を開くと、そこには停止しキョトンとした綾の顔があった。
「あ、綾………?」
「………ごめん、瑞貴。俺今何してる?」
「いや、俺が知りたいんだけど……」
「気のせいだと思いたいんだけど、瑞貴の事押し倒してる?」
「この状態を見るとそうだろうな」
「っあぁ〜………やっちゃったか〜……」
ゆっくりと俺の上から退くと、手で顔を覆う。
いや何が起きたのか俺が一番知りたい。
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