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もう隠せない
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「だっ、だって……俺が避けたから、帰ってこなかったんだろ……っ」
「あぁ、帰って来なかったというか〜、行かなきゃ行けない用事があったんだよ」
「………女の子と歩いてた」
「え?あれ、近くにいたの?」
「どうせっ、あの子の家に泊まってたんだろ!!嘘つかなくてもいい!!」
「あぁ〜えぇ〜っと何処から話せばいいかなぁ……とりあえず落ち着いて」
泣きながら暴れる俺を動けないように抱きしめて、背中を撫でる。
ほだされたくなくても、その手の温かさには抗えない。
泣きじゃくって垂れかけていた鼻水を拭き、呼吸も段々落ち着いてくる。
「あのね、帰れなかったのは母さんのぎっくり腰」
「ぎっくり腰!?」
「病院に運ばれたって昼休みに先生から言われてそのまま病院行ったら母さん大丈夫って言って退院したって言われてさ〜、そんで家帰ったらぎっくり腰の素振りなんて見せないでめちゃくちゃ動いてたんだよ〜。
帰ろうとしたら捕まって帰れなかったの……」
「お、お疲れ様……」
「とりあえず家で寝て昼に帰ろうとしたらあの子に捕まってさ……一人じゃ帰れないとか言ってきて連れ回されたとこ多分瑞貴が見たのはそれだと思う」
「………」
「これで信じてくれた?」
「………ん」
「……瑞貴、今日誕生日でしょ?それで、今日で同棲生活一ヶ月経ったの、気づいた?」
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