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もう隠せない思い
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「っ」
「期間中に瑞貴が俺の事好きになってくれたら付き合おうって。
俺ね、もし好きになってもらえなかったら友達止めようと思ってる」
「え……」
「卑怯だと思われるかもしれない。でも、友達には戻れない程俺は瑞貴が好きなの」
背中に触れている手が僅かに震えてる。ここまでの覚悟を持って、俺と同棲してたんだ。
俺には、言う資格があるのだろうか。
綾が好きって。色んな人が俺達の関係を否定してきても、好きって言えるか。
「瑞貴。正直に、本当の気持ち言って?」
「っ………」
「お願い、瑞貴……」
弱々しく俺の名前を呼ぶ綾。その姿は、幼い子供のようにも見えて。
手を離したら、何処かに行ってしまいそう。
今、自分の気持ちに逃げたら一生後悔する。
「……俺は、怖い。もし、綾と俺の関係が否定されて、綾が傷ついて、俺の元から離れてくのが。
俺には……綾みたいにちゃんとした覚悟も無い。
でも、俺はっ……綾と、一緒にいたい。綾が俺を好きでいてくれるように、俺も綾をずっと好きでいたい………っ」
「瑞貴……」
「俺は、綾が、綾が好きだよ………っ!!」
やっとで言えた、自分の気持ち。やっとで自覚した、大切な気持ち。
瞳から大粒の涙がこぼれ落ち、また頬を濡らす。それでも、綾は俺を抱きしめた。
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