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くっついてる
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俺は静かに本を読みたい。丁度近くの空いていた席に座ろうと背中から離れようとした。
「っ!?」
けど、いつの間にか握られていた手に引っ張られて戻ってしまった。
いやあの、綾さん俺女子の威圧に耐えられないんで静かに本読ませてください。
けどそんな想いも虚しく、綾は指を絡めて恋人繋ぎにしてきた。
(これ、女子にバレたら絶対死ぬ……!!)
うまい具合に後ろで手を繋いでいて、女子達からは見えないらしい。
なんだかイケナイ事をしてるみたいで恥ずかしい。
「〜〜っ……」
顔が赤くなりそう。
手汗が出てないか心配になってくる。
離したくても、離せない手。
これじゃ本も読めないじゃないか。俺は座って静かに本を読みたいのに。
綾の手を緩く握っていると、もっと強く、って催促するかのようにぎゅって握られる。
おずおずと、手を強く握ってみる。睨んでやろうと後ろを見あげたら。
凄く嬉しそうな、幸せに笑ってる綾の顔がこっちを見てた。
「っ」
なんでそんな顔するんだよ。
俺まで幸せになるじゃないか。
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