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体育祭④
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『リレーの練習だから帰り遅れる( ´•ω•`)
御飯作れる?中に残り物とかあったらそれ先に食べてて( 'ω')/』
可愛い顔文字と共に遅れるとのLINE。お前は女かよ。
今帰ってきて冷蔵庫を見たら具材しか無くて自分で作るしかなかった。
前にも言ったが俺はあまり料理が得意ではない。人に振る舞えるかと言われればギリギリ。
でも、疲れて帰ってくるだろう綾のためにもちょっと楽させてあげたい。
「ふー………えーっと、何が入ってるかな」
あるのはじゃがいも、糸こんにゃく、豚肉、玉ねぎ。
分かるように肉じゃがの材料。
作ったことは何回かあるから大丈夫だと思う。
美味しく作れるかどうか分からないが頑張ろう。
「よっし、やるぞ!!」
「ただいま〜……うへぇ疲れた」
「あ、お帰り」
綾の声がして、パタパタと玄関に向かう。エプロンを外す手間も惜しくてそのまま。
「………」
「?どうした」
「なんか、新婚みたいだね」
「え、あぁ!?な、んな訳あるか馬鹿!」
嬉しそうな顔で言われ、顔がぼっ、と赤く染まる。確かにそうかもしれないけど、いきなりは反則だろ。
「ふふっ、照れちゃって可愛い〜」
「〜〜〜っ、ほ、ほら!御飯作ったから!!」
「え?瑞貴御飯作ってくれたの?」
「んまぁ、あんまり美味しくなくても文句言うなよ……」
なんとか完成したものの見た目はあまり良くない。じゃがいもが煮崩れしてしまって少し形がいびつだ。
「瑞貴ありがとう………嬉しい疲れ飛んだ」
「いや、まだ味見してないからほんと美味しいか分かんないけど…」
「瑞貴が作ってくれたからいいの。食べよっか」
二人分の御飯をよそってテーブルに並べる。二人座って手を合わせた。
「「いただきます」」
「んっ、めちゃくちゃ美味しい!」
「ほんと?良かった……久しぶりに作ったから心配で」
「ほんと、いい奥さんだな〜」
「だから!!夫婦じゃないから!!」
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