アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
瑞貴の幼児化(パラレル)③
-
「う……?」
「あ、ごめんごめん何でもないよ」
危ない。危うく犯罪に手を染めるとこだった。いくら恋人といえど今は幼児、手を出したらただの犯罪者だ。
「おにいさん、おなまえは?」
「俺は綾だよ」
「あや……?あやおにいさん?」
「おにいさんよりおにいちゃんが良いかな〜」
「あやおにいちゃん?」
「うん、そっちがいい」
小さい子なのに、控えめに笑ってる。可愛いけど少し綺麗という言葉も似合ってて。
ふわふわした髪の毛が笑う度揺れた。
「あやおにいちゃん、おなかへった」
「あれ、時間……今12時か。どんだけ寝てたんだろ……」
瑞貴をソファに降ろし、キッチンへ行って冷蔵庫を覗く。
中にはそれ程材料が揃ってるようで揃ってない。
でもオムライスぐらいは作れると思う。
「瑞貴、オムライス好き?」
「んっ、すき……っ!」
「じゃあオムライスにしよっか」
足をばたつかせながら年相応の反応をする瑞貴。
いつもと同じように、いつも以上に美味しく作ってあげようと張り切った。
「うわぁ………」
「ふふっ、それじゃ食べよっか」
「「いただきます」」
チキンライスにふわふわでとろとろした卵を乗っけたオムライス。
量は食べられるようにちょっと少なめにしといた。
目をキラキラと輝かせて見る瑞貴にスマホを向けてシャッターを押す。
でもオムライスに夢中で気づいてない。
「んっ………おいしいっ」
「ほんと?良かった〜、いっぱい食べてね」
「うんっ」
瑞貴はよく俺の作る御飯が好きって言ってくれる。
それは俺が瑞貴が好きな事を自覚し始めた頃から始まった。
この同棲計画もなんとなく浮かんだ頃で、俺が料理出来たらかっこいいかなって。
あの頃はどうやって瑞貴に好かれようか必死だったのだ。
今こうしていられるのも、気づけたから。
口に含んだオムライスは、甘くて美味しかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
84 / 227