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俺には、昔から仲の良い幼馴染兼親友がいる。
小学校の時から、中学、高校と、ずっと一緒にいるやつで、彼は俺より少しだけ頭が良くて、背も高く、俺よりずっと優しい。
加えて自己中じゃないし、自分より他人を優先するし、お金の貸し借りは基本的にしない。
…まあ、つまり超真面目なやつ。
「なー。明日遊ばね?至」
至、というのが、俺の幼馴染。
ベッドに寝転がりながらそう言うと、短髪の黒髪をした彼ーー至はふぅと息を吐きながら側で座っていた腰をあげる。
「明日は他のダチと遊ぶ約束してる」
「えー、何だよそれ」
「何だよって何だよ。つか、春。さっさと人のベッドから出ろ」
ぷーと頬を膨らませ言うと、無理やりベッドから引き剥がされ、下ろされる。
至はそのまま親の手伝いをするとかで、部屋を出て行ってしまった。
あいつの両親は、あいつがまだ物心つく前に離婚をしてて、今は母親しかいない母子家庭だ。
だからか、あいつは無駄に俺より数倍しっかりしてて、真面目で、冷静で、それと無口、…かな。
俺は至のベッドでごろんと寝返りを打って、しばしぼうっとしてから、そのまま深い眠りにつくのだった。
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