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8月12日、俺と至は近くの祭りへ行った。
割と昔から祭りは行ってて、それが2人の時もあれば互いの友達が混合していたりもする。
「あ、水島〜!」
ま、今日は大人数で行くことになりそうだけど。
「よ、お前らも祭り?」
「そーそ〜、水島と藤月も行くんだ?」
「なら一緒に行くべ〜」
祭りの場所へ近づくにつれて、知ってるやつらと何人かすれ違い、その度に俺たちのいる団体はどんどんと人数が増え大きくなっていった。
友達が友達を呼び、そのまた友達が友達を呼び。
気づけば、至は少し俺のそばから遠い場所で違う奴と笑い合いながら歩いてた。
…なんかなぁ、なんかこう、…至が他の奴と楽しげにしてるの見ると、ムカつくってか、イラつくってか…。
俺って、めんどくせー奴だなぁ。
彼女でもあるまいのに…。
「つーか水島、彼女作んねーの?」
「…はあ?」
隣を歩いてた友達に不意にそんな話題をされ、怪訝な顔をする俺。
「だってさ、クラスの女子、石川さんだっけ。あの子、お前のことちょー好きだぜ?」
「?誰それ」
「うっわ、ひっで〜〜。それ聞いたら石川さん泣くぜ」
「…知らねーよ」
彼女って、恋人って、そんな大事かよ。
そんな、必要なもんなのかよ。…はぁ、わかんねぇ。
つか、好きって一体何だよ。
好きにも、いろいろあんじゃんか。
「あっ前歩いてる奴ら、佐々木じゃん!彼女つれてる〜」
…彼女とか、彼氏とか、そういうの作ってるとそんな幸せなもんなんかな。
友達とか、親友とか、
そんなんじゃやっぱ、敵わねーのかな。
恋人ってのはー。
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