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「至……?」
ベッドに座る俺の体を至が抱き締めた。
俺は目を開いて、そして、一気に包まれる至の匂いに目を瞬かせる。
至は何も言わず、俺から腕を離し、さっき座っていた俺の隣へ腰を下ろしてから俺の方を向いた。
それから至は俺の右頬に右手を添えて、親指で俺の目元にたまった涙を軽く拭った。
「、い、至、なに」
右頬に感じるその体温に熱を上昇させていると、突然至の顔がこちらに近づいてきて、俺はまた目を大きく開く。
「っん」
唇に感じる柔らかい感触に、体が硬直して、時が止まるー。
少しして反射的に瞑った目を開けると、目の前で至が俺を見ていて、俺は慌てて目を瞑り直した。
すると不意に口の中に、ぬるっとした至の舌が割って入ってきて、俺はそれに驚き、んん!?というくぐもった声を出す。
「ふ、ふぁ…っ、い、いたる、」
息のしづらい感覚に、助けを求めるようにそう言って、俺は至を見つめて少し胸を押し返す。
けれど、
「ー口、開けて。」
何故か口を開けるように言う至に、俺はぜえはあと息をしながら頭にはてなを浮かべつつ、うん、と頷き言われたまま口を開く。
すると、
「ーんんん……!?」
至は、一切俺の訴えなど聞いてなかった。
至は再び俺の口を塞ぐように唇を当て、再び舌を俺の口内に侵入させてきたのだった。
わけがわからん…っ!
とにかく必死ではあはあと息をして、俺はそばにあった至の胸元の服を掴む。
気づけば顎から次々と涎が垂れ、俺の口内にも至と自分の唾液が満ちていて。
「…はっ、いた、る…、ふっ、もうむり…」
そのままベッドに仰向けになるようにばたりと倒れると、至は上から俺を見た。
「…俺は、こういう意味でもお前が好きだよ。」
そう言う至の顔は、相変わらず無表情で、俺のように乱れた呼吸1つしていなかった。
…てゆうか、ここまでする前にそうゆうこと言えよ…っ!!?
俺は火照った顔で、下から少しだけ唇を尖らせて至の顔を見つめるのだった。
ー
至はそれから上に着ていた服を脱いで、俺はそれにヒッと体を退けさせる。
すると、こちらをじっと見る至の視線。
「…まさか、さっき言ってたお前の好き好きって、…もしかしてこういう意味じゃなかっ」
「ーいや合ってるけど…!!!合ってるけど多分!!!!」
「…。」
と、途端に目をそらす至にハッとする俺。
「や、わ、悪いっ!たっ多分じゃないっほんとほんと!」
手を慌てて横にぶんぶんと振ると、至は1つ息を吐いて俺を見た。
「…だからさっき、俺はこういう意味でも好きだって…」
「わ、わわわわかってるよ!!!」
かああっと赤面しながら言うと、まだ呆れ顔で至に見られた。
だ、だだだって、こんなの普通にキンチョーすんじゃんか…!!!
幼馴染といえど、親友といえど、こんなことは当然やったことないわけで。
「…春、服脱いで」
「……あ、ああ」
言われるまま、未だ頭の働いてない寧ろ混乱した状態でボタンを次々と外していく俺。
てゆうか、今何が起きてるのか全然分かんないし…、好きって言って泣いてたらなんかいつの間にか、服を脱ぐ羽目になっているし……
……ていうかこれって
「い、いたる、」
「ん?」
「……下も……脱ぐのか」
まだボタンを外しただけで上着を着たままの状態でいた俺はそう恐る恐る聞いた。
すると
「…当たり前だろ。」
至は真顔でそう呟いた。
……ひでえ!!!なんかひでえ…っ!!!
これから始まる羞恥に、既に半泣きになる俺だった。
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