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「春、」
ビクビクと、そのうち射精した俺は、至のそんな声が聞こえて、朦朧とする頭を動かして至をとろんとした目で見つめる。
「後ろ向きになって。四つん這いになって」
俺は至に言われるまま、四つん這いになって、至の方にお尻を向けた。
「そう、それでいいよ。」
至にそう言われ、俺はこんな格好をしてる恥ずかしさを感じながら、今日やるんだという恐怖をまだ感じながら、ただ、至に身を預けて、至を信じる。
すると、不意にとろりとした何かがお尻を伝って、俺は目を開いて頭を下へと下げる。
「な…なに…」
「ローションだよ」
俺が呟くように聞くと、至は冷静な声でそう答えた。
ローション…
男同士ってことは、どちらかのあそこに、どちらかのアレを挿れる…。
それは知ってたけど、まさか自分がその対象になるなんてこと、少なくともこれを知った当時は考えもしたことがなくて…ー。
…だめだ、俺は怖い。
怖いんだ、
だって、あんな狭いとこに至の…が、そんな簡単に入るのか…?
注射すら、あんな細い針すら、未だに怖いのに…ー。
「ーっ」
お尻の穴にふと感じた違和感に俺は布団のシーツを掴んで歯を食いしばった。
……なに、…なに……?
後ろで動くこれは、…なにー?
「指、2本目挿れるな」
異物の感覚に耐えて、目を瞑る俺の耳元で至のそんな声が聞こえた。
2本、め…?
目を開いて、再び動く後ろの異物に俺はひたすら耐える。
男同士なんて分からない。
でも多分こういう手順があるんだと思う。
至に任せて、じっと耐えてれば、気持ちよくなっていくのかもしれない。
その内異物がお尻から抜かれ、俺はそれに安堵する。
考えてみれば、俺たちは同性愛者。
社会的にもまだ、そういう人たちへの批判は多い。
それに、そういう人たちが増えていってしまったら、この国の人口はもっともっと減っていってしまう。
…俺たちはいいのか?
本当にこれで、いいのか?
この選択をして、一体これからどうなるんだ…?
「春、力抜いて」
至の声に、俺は開けていた目を再び閉じた。
…いや、深く考えるのはよそう…。
至がいるんだ。だからきっと、大丈夫。
大丈夫、だから……。
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