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『はぁ…はぁ…はぁ…』
どうして…
祐也さんの戻りは明日だったはずなのに!
『もしもし…祐也さん…どうしたんですか?』
「お前今何処にいる?」
『えっ…』
「何故家にいないんだ!?」
『家って…祐也さん今家にいるんですか?』
「明日の予定がキャンセルになって帰って見ればお前がいない…俺に隠れて何をしている!?男か!?」
『違います!!中学の友人と食事に…』
「そんな事はどうでもいい!!さっさと帰って来い!!わかったな!?」
予定が早まるなんて…
神様はなんて意地悪何でしょう
テツナは家に辿り着き中に入る
『ただいま帰りまし…』
テツナが恐る恐る中に入ると祐也は何も言わずにテツナの顔を思いっきり殴った
ガタンッ!
テツナは勢いで椅子にぶつかり床に倒れた
「人が仕事している間に隠れて男なんかと会いやがって!!」
『違い…ます…男じゃ…』
「うるさい!!」
祐也はテツナの髪を掴み無理やり立たせると頭を掴みテツナの頭を壁に何度も打ち付けさせる
ドンッ ドンッドンッ…
『うっ…やっ…めて…』
テツナの力では祐也に叶うはずもない
テツナの額から血が流れる
その時
ピンポーン〜
家のチャイムが鳴った
「誰だこんな時間に!?」
祐也はテツナの顔を見る
テツナの口元は青アザができ額からは血が出ている為人前に出れる状態ではない
仕方なく祐也は玄関へと向かった
「今何時だと思ってるんだ!?」
祐也は不機嫌そうに玄関のドアを開けた
「夜分遅くにすみません。俺はこーゆう者です」
青峰は警察手帳を見せる
「警察…」
青峰が警察手帳を見せた瞬間祐也の態度が急に変わる
「警察が何の御用でしょうか?」
「いや〜近所の方からの通報がありましてね〜奥さんがアンタにDVを受けてるってね!」
「俺が妻を!?有り得ませんね。俺達の夫婦仲はとてもいいんですよ?」
「それなら奥さんを出してもらえますか?」
青峰の後ろから赤司が顔をだす
「妻はもう寝ておりますので…」
「寝ているか…貴方の裾についている赤いのは血ではないのか!?」
「えっ!?」
赤司に言われて自分の袖を見ると赤い液体が付着していた
祐也はテツナの血が付いたのだと思い咄嗟に腕を隠したが遅い…
赤司は祐也を突き飛ばし家の中に突入した
ドタドタドタッ
「テツナ!!」
『あ…かしくん…何で!?』
壁に寄りかかった状態で額から血を流すテツナに赤司は駆け寄りしっかりと抱きしめる
「テツナもう大丈夫だからな!直ぐに病院に行こう」
そう言って赤司はテツナを抱き上げようとする
「テツナを何処に連れて行く気だ!?テツナは俺の妻だ!お前らには関係ないだろ!?」
後を追って来た祐也が出口を塞ぐように立つ
「妻だと?ホントに愛しているのなら何故テツナにこんな酷い事が出来る!?こんなに痣だらけにして何が俺の妻だ!!俺なら絶対にテツナにこんな事はしない!テツナをもう二度と泣かせない!!」
『赤司…君…』
赤司の言葉が嬉しくてテツナの目から涙が零れ落ちる
「……」
祐也は固まったまま動かない
赤司はテツナを抱き上げ祐也の横を素通りして玄関へと向かう
「赤司…お前があの赤司か?」
祐也はボソッと呟くとニヤリと微笑んだ
そしてキッチンから包丁を持ち出すと赤司の後を追いかけた
「緑間テツナを頼む」
玄関で待っていた緑間にテツナを渡そうとしたその時
…
ドスッ!!
「ガバッ…」
『赤司…君?』
何が起きたのかわからなかった
急に祐也が後ろから駆け寄って来て…
そしたら急に赤司の体がぐらつき口から血を吐き床に膝をついた
「ざまーみろ!お前が赤司だろ?テツナが昔付き合ってたって言う!お前さえ居なくなればテツナは何処にも行かない!俺のもんだ!!」
祐也は狂った様に笑っている
そして祐也の手には真っ赤に染まった包丁が握られていた
『赤司君!」
「赤司!!」
テツナは咄嗟に緑間の腕の中から降り赤司に駆け寄る
「大丈夫だ…心配ない…」
赤司は苦しそうな声をだし血で真っ赤に染まった腹を押さている
「てめぇ!ふざけた事しやがって!!」
祐也は青峰によって呆気なく押さえつけられた
『赤司君!赤司君!』
「くそ!血が止まらん!!黄瀬今すぐ救急車を呼ぶんだ!!」
「わかったっス!」
緑間は刺された所の止血を試みる
「元はと言えばお前が悪いんだよ!テツナ…」
『私のせいだ…』
「違う…っ…」
赤司がゆっくりと口を開く
『赤司君!?』
「赤司!もう喋るな!!」
「テツナ…のせいじゃ…ないっ…俺がお前を守りたかった…だけだ…っ…」
赤司は血で染まった手をテツナに伸ばす
テツナは迷うことなくその手を両手でしっかりと握りしめる
『赤司君!死なないで!!生きて!!私貴方がいなくなったら…』
テツナは涙で言葉が詰まってしまう
「あぁ…俺が…お前を残して…死ぬわけが…ないっ……」
赤司は体から力が抜け目を閉じた
『赤司君!赤司君!!』
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