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「翔は疎いな…」
「…疎い…?」
「そんなことをしたら勇輝が嫌がる」
「…なんで?」
「いくら優の兄といえども、他の奴が編んだ物なんて優には着けてほしくないんだよ」
「そうなの…?」
「そうなの」
俺には複雑すぎてわからない。
俺は勇輝くんや優くんから手作りマフラーをもらったら、嬉しくなって着けちゃうけど…。
「言っておくけど手作りなんてもってのほかだけど、翔が俺以外にものもらうなんて絶対に嫌だから。もらうなよ?」
雄哉の目が鋭くなる。
「…雄哉以外にものくれる人いない…」
勇輝くんと優くん以外、友達はいない。
あと俺は覚えていないけど、小学生時代からの友達らしいあかりちゃんという子から、時々雄哉経由で連絡がくるぐらい。
記憶がない今の俺には、知らない誰かと友達になるのはかなり億劫。
人と関わりたくない、面倒くさい。それが俺の本音…。
「ならいいけど?変にモテるから翔は…」
「雄哉に言われたくない…」
「あれ、ヤキモチ?安心して。俺には翔しかいませんから」
クスクスと笑う雄哉。
俺は雄哉の言葉を信じられなくて、唇を尖らせたままコンビニの袋に手を伸ばした。
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