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ランチタイムside旭秀治
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僕が吉岡君の席に移動した。吉岡君は体調が悪そうだから、動かしたら悪い。
だって熱あるみたいに顔が赤い。微熱かな?保健室行ったほうがよさそうだけど。
椅子だけ持って吉岡君の机により添わせる。
四方の左側を陣取らせてもらった。ここが一番僕の席と近いからだ。
お弁当を広げて腰をかける。僕の一連の動作を吉岡君は上の空で見つめていた。やっぱり熱があるんじゃ?
心配になりながらも小さく手を合わせて「いただきます」と呟く。桜井君も怪しげな動きで僕のまねをする。
「いっいただきます」
戸惑ったような掛け声で動き出す。吉岡君は小さな総菜パンをとりだして、ほおばり始めた。
「吉岡君はお昼はパン派?」
「………パン、安いから」
「僕はご飯のほうが好きかな。おにぎりとか食べる?」
「たまに」
「具は何が好き?」
「………鮭………」
かっ会話が弾まない………!
こんなに重苦しいランチ体験したことないよ!
一人で静かに食べているほうが楽に決まっているのに、僕はどうして吉岡君と会話を成立させることに必死になってるんだろう?最近自分で自分がわからない状況がよくある。
とにかく今は吉岡君とまともな会話を成り立たせないとならないのだ。
相手とのコミュニケーションを上手にとる。それが友達のお仕事でしょ?
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