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ラストアップside旭秀治
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今日は吉岡君と遊園地で遊びます。
前、吉岡君を慰めたお礼ということらしいけれど、そんなこと全然気にしてない。
僕は当然のことをしたまでだし、お詫びなんて必要ないと何度も言ったのに、吉岡君は折れてくれなかった。そんなに借りを預けたくないのかな………。
突っぱね続けるとどんどん吉岡君が泣きそうになっていたので首を振ったけれど。
吉岡君と二人っきりで遊園地に遊びに行く事態が重要だった。
最初はすいていた電車内。
ラッキーなことに席を確保した僕たちだったけれど事はそう簡単に進んでくれない。
駅を通過するたびに乗客を詰め込んで、小さな隙間でも見逃さない人たちがいっぱいいて、ちょっと幅をとって座っていた僕と吉岡君も肩と肩が密着する距離にまで追いやられた。
もうドキドキしすぎて死にそうです。こんなに近くて心臓飛び出さないか怖くて仕方がないよ。
「せっ狭いね………」
「そうだな。狭いな」
苦しすぎて漏れ出た声音がひどくかすれていたけど、吉岡君はスルーしてくれた。
よっ吉岡君平気な顔してるけれど、こういうの慣れてるのかな?ぼくより女の子の扱いとか心得てそう………え?
そこまで考えてぼくは思考を停止した。
なんで今ぼくは女の子と男である僕を比較したんだろう。
吉岡君に女の子として見られたいとか、そそそそんなんじゃ!異性として見られたいとかそんなんでもないんだよ!
一人でパニックになって騒ぎだしそうになっているぼくを、吉岡君は心配そうな目で見ていたけれど気にしている余裕なんてなかった。
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