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ラストアップside吉岡尋海
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旭が指し示した乗り物に二の句が継げなくなった。
平和なアトラクションかと思ったら、まさかのラスボスレベルのメインが出てきて目の前が白くなる。まさか旭が絶叫物が好きだとは夢にも思わなかった。
もっとこう、観覧車とかメリーゴーランドとか乗りたい。
あんな方向感覚がおかしくなるやつは嫌だ。
ハンドルを回す時みたいにグルグルグルグル回されるのはごめんだった。下手したら死んじゃうんだぞ。
全身があれに乗ることを拒絶していたが旭の顔を見ていると何も言えなくなる。
旭はすごく楽しそうだった。俺の思いすごしでなければだけど。
せっかく勇気を出して誘ったんだし、旭に楽しんでほしかった。
旭の笑顔をのためなら何だってやるって決めただろ吉岡尋海!男を見せろ!
腹をくくった決意がいけなかったらしい。苦手なものは苦手だと言っておくべきだった。
それから俺は絶叫系のフルコースを味わうことになった。
グルグル回ったり高い所で吊るされたり落ちたり左右運動の餌食にあったり。乗りつくす勢いで。
メリーゴーランドでのんびりだなんて考えていた自分に言ってやりたい。お前は苦手なものばかり乗っているぞと。
その結果俺はベンチでうなだれているんだから、マジで情けない。涙が出てきそうになる。
旭はぐったりしている俺のために水を買いに行ってくれた。余計に泣きそうになった。
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