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風呂上がり
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優馬が気持ちを落ち着かせて風呂を出ると、脱衣所には優馬の制服が置かれていた。
あの騒ぎでくしゃくしゃになっているはずのワイシャツはアイロンがかけられてきちんと畳まれていた。
優馬は着替えながら、どんな顔をして菊池に会えばいいのか思案していた。
もう目も合わせずに家を出ていきたいと思っていた。
脱衣所から出るとそこは玄関に繋がる廊下で、廊下から見える部屋からは菊池の姿は見えなかった。
このまま気づかれなければ、家から出られる…
優馬は忍び足で玄関に向かい靴を履き、扉に手をかけた。
「神崎、待ちなさい」
後ろから菊池に呼び止められ優馬はギクリとした。
「車で送るよ、もう暗い」
「だっ、大丈夫です!」
「大丈夫じゃない。道もわからないだろう?」
確かに扉を開けると見慣れない景色で、一人では帰れる気がしなかった。
「…学校まで、お願いします…」
「家まで。送るよ」
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