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黒谷透と七海美鶴
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教室から神崎優馬が出て行って、黒谷透と七海美鶴の間には少しの沈黙が流れた。
コツン、と沈黙を破るように、その場の支配権を示すように、黒谷はボールペンで机を突いた。
「美鶴くんは菊池彰をどう思う?」
「は?」
「答えなよ。3...2...1」
コツ、コツ、とカウントダウンに合わせてボールペンで机を叩く。
七海はその圧に引かないように、負けじと口を開いた。
「先輩こそ、なんで先生のこと気にして--」
コツンッ
「質問してるのは、俺」
黒谷は七海の目を見据えて七海の言葉を遮った。
「……ッ」
「菊池彰の特別になりたい?」
「!」
「俺だけを見てほしい、神崎優馬から奪ってやりたい…」
「黙れッ!!」
ガタッ、と七海が立ち上がり、大声を出して黒谷の言葉を止めた。
コツンッ
「なんか間違ってた?」
黒谷は七海の反応を見て確信し、余裕の目で七海を見上げた。
「…先輩に関係ないでしょう?なんなんだよさっきから…!」
「君の願いを叶えてあげるよ」
「な、に言って…」
「菊池を君だけのものにして、優馬くんから奪ってあげる。だから俺についてきなよ、美鶴くん?」
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