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菊池彰と神崎優馬②
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「言ってみなさい…あいつに何を言われた?」
あいつ、っていうんだ。黒谷先輩のこと。
「.…いい、たくない、…」
「優馬…」
「せ、先生こそ、俺の質問に答えてよ…」
食い下がった優馬に、菊池はひとつ溜息を漏らして、髪の毛をガリガリと掻きあげた。
「…あいつは優秀な生徒だったよ」
「優秀で…先生のお気に入り?」
「何?」
菊池は眉間にしわを寄せて不快感を露わにした。
「そうだったんでしょう?補習したり合宿したり….」
「……」
「俺なんかよりずっと優秀だったんですよね」
なんだこれ、嫉妬丸出しじゃないか。格好わるい。
「優馬」
菊池は優馬を抱き寄せた。
「私はあいつと何も関係ない。何もなかった。補習のひとつもしていない」
「…うそ…」
….嘘。うそだ…
だって黒谷先輩は先生の家を知ってたよ?
「優馬。まだわからないのか?私が愛してるのは君だけだ」
背中から首すじを撫で上げられて、ビクビクと無意識に身体が反応した。
唇を重ねられ、舌が絡まって二人の唾液が混ざる。
「…ん、、」
「好きだよ優馬」
先生の馬鹿。先生の嘘つき。先生…
「好き…」
過去に何があったとしても…
自分がいずれ捨てられるとしても…
今、俺は先生が好き。
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