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【優しいマイ姉貴】
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「……制服ないけど、どうすればいい?」
「前の学校のやつ着て行っていいよ。……あーそれと。前の学校には今度挨拶に行こう。今は時間ないし。」
「わかった。じゃあ、もう寝るね。おやすみ。」
「おやすみ、遥燈。」
リビング入ってすぐの扉に入る。ここが俺の部屋。
基本的、白と木目で統一してるつもり。
清潔感出すためにね!
フラフラしながらベットまで歩く。
倒れ込むようにベットに横になると、そのまま眠ってしまった。
*
「じゃあ、いってくる。姉貴。」
「頑張ってきてね。
……あぁ〜…。変なヤツらに絡まれないようにね?あんた、私に似てパーツ整ってるし。」
「え、それ自惚れ?……ごめん、俺、そんな姉いた覚えがn」
「はい、行ってらっしゃい (にこ」
怖い。
現在時刻は7時10分。
電車で約30分。歩いて10分だからきっと間に合う時間帯だな。
……でも、なんでまた先に転校してから引っ越すんだろ。
また、気を使ってくれたのかな。
俺の姉貴は、小さい頃から俺を守ってくれた。
いじめにあうと何処からかやって来て、いじめっ子を倒してくれた。
そんで俺にも文句言うんだ。
「弱すぎ!それでも私の弟!?」
って。それでも泣きじゃくる俺の背中を黙ってとんとんとリズムよく叩いてくれたりした。
昔から姉貴は俺の扱いが上手い人だった。俺の機嫌が悪かったらお茶とか、何か飲み物くれたり、お気に入りのアイスまでくれたことがある。
姉貴は……両親が死んでからもずっと、俺を一番に考えて行動してくれた。
まだ中学生だった俺が、姉貴と離れたくなくて葬式会場で姉貴の後ろに隠れた時も、手を握って
「遥燈のことは私がしっかり面倒見ます。」
って、言ってくれた。俺はそんな姉貴が大好きだった。もちろん今も。優しくて強くて、時々乱暴な姉貴が。兄弟として誇れる。
そんな姉貴にまた気を使わせちゃったかな。
高校生活で挽回しないと。
俺の人生、悔いしか残らなくなるし!
「高校生活、絶対成功させてみせるからな、姉貴!」
電車でこんなことを大声で言い出した俺は勿論、通勤中の人たちの注目の的となった。
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