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【え、理不尽。】
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「んー……(ゴッ!)いった!!」
目を覚ますと隣にベッドがあったからどうやら落ちたようだ。
ベッドの隣にあったダンボールの角に頭をぶつけてすごく痛い。
「遥燈?なんかすごい落としたけど大丈夫?……じゃないか。」
「姉貴……。俺、頭痛いからg」
「何いってんの、早く支度しろ。」
流石は姉貴。俺がこのあと学校休もうとしたことわかったのか。
尊敬するぜまじ。(泣)
リビングに行くと、姉貴と隼人さんが笑いながらご飯を食べてた。
「あ、遥燈くんおはよう。」
「おはようございます。」
「玲華のご飯美味しいよ。ほら、早く座って座って!」
いや、毎日食べてるんですが。
あー……冷めるから早く座れっていうこと?それともただの天然?
隼人さんは結構謎だな……。
*
「じゃ、行ってきます。あ、なんか生徒会の補佐することになったから帰り遅くなる。」
「ん。行ってら。変なやつに捕まんなよ。」
「変なやつ?」
「ヤクザとか不良とか。」
「あー…。安心してください。俺、そっちに興味無いー。」
「興味なくても向こうにあるかもしれないじゃん。ま、楽しみに待ってるよ。」
「フラグ立てないでよ……。 」
この会話でわかった人もいるかもしれないけど、姉貴はそう。
腐女子なのである。
隼人さんも知ってるけど、許してるし、俺も別に良いけど……。
俺で想像するのは辞めてもらえないかな!?
俺は普通に女の子が好きだし!
絶対に有り得ないから!うん!
俺はこの時、フラグを自分で立てたということに気がついていなかった。
*
「あ、遥燈おっはよー」
「おはよう、結斗。」
「んー!やっぱり遥燈に頼んでよかった。なんか呼ばれるとテンション上がるかもー。」
「?名前だけで?」
「うん。」
ふーん。おかしなヤツ。
名前呼ばれるだけでテンション上がるなんて。
あぁ。実は昨日、連帯責任で先生の仕事を手伝った時に、苗字呼びは鬱陶しいと強制的に名前呼びになった。
まぁ、苗字呼びもなんか嫌だったし、別にいいんだけど。
「うへぇっ!!」
やべ、変な声が出た!!
席に座って、確認のため手を机の中に入れたら、制服が濡れた。
「何これっ……!?」
水?
無臭だから多分水。
「遥燈どうしたの?」
「い、いや…。何でもない。ちょっと着替えてくる。」
そう言ってそそくさに教室を出た。
*
今日ジャージを持ってきてあってよかった。
体育に感謝する。
「はぁ……なんで机の中に水が……。」
手を引っ込めた時に水の一緒に出てきたし。
冷たいわ。
俺、なんかしたっけな。
と、更衣室のドアが開く音がした。
「…あんた、立花 遥燈だよね?」
「え?」
「僕、生徒会副会長の親衛隊長。相馬 真人。…あんたさ、陽ノ下様に近づきすぎじゃないの?か弱いふりしてさ、陽ノ下さんを誘ってるんでしょう。」
「え?…そんなつもり、無いですけど。俺、男に興味ありませんよ。」
「だってあんた、生徒会の補佐になるんでしょう。それに、陽ノ下様の笑った顔を見たとか……。僕ら親衛隊でも見たことないのに!」
えー……妬みですか?
というか俺は男に興味無いし!
「補佐をするのは、生徒会長と副会長以外の人が生徒会の仕事をしないから手伝ってくれって言われただけであって、下心なんてないですよ。それに笑った顔は確かに珍しいものかもしれませんが」
「ええい、うるさい!!あんた、自重しないようだったら、さっきのじゃあ済まないからね!副会長の親衛隊は沢山いるんだから!じゃあ!!」
えぇ……。
何これ、理不尽。
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