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【再び登場、相馬 真人。】
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『続いては鬼ごっこをしたいと思います!ルールは分かっていますね?3分後に鬼が動き始めますので、逃げてください。それでは…スタートです!』
どっと足音と悲鳴が聞こえてきた。
ちょっとまて、まだ追いかけてないのになんで悲鳴が聞こえるんだ。
鬼ごっこのルールはこうだ。
今から2時間、鬼ごっこをする。
鬼は生徒会役員(会計と書記、そして何故か有本も含む。)と各学級の代表者を1人ずつ。
これでとりあえず20人は集まる。
その20人は開始から3分間待ち、経ったら移動開始。
鬼ごっこは普通の鬼ごっこ。捕まった場合は即終了。
その場合はあったかい豚汁が待っている。
逃げられる範囲は校舎、校庭を含む場所。それ以外はなし。
逃げる人も鬼も、相手に怪我を負わせないこと。(自分でした場合は自己責任。)
負わせた場合は即退場。そして風紀行きである。危害を加えた場合も同様である。
まぁ、ざっとこんな感じだ。
どれもまぁ基本的なものばかりだけど、言ったりしないと分からないだろうし。
おっと。
こんなことしてる間にもう、3分間、経ったみたい。
鬼は一斉に様々な方向に走っていく。
俺も遅れてついて行った。
*
今は校舎の裏側にいる。
30分も経って、だいぶ少なくなってきた。
さすがに2時間は多すぎたかなぁ、なんて考えていると、物陰からガタッと物音がした。
一瞬嫌な予感がしたけど、鬼である以上、人間なら捕まえなきゃならないから、とりあえず見てみることにした。
見ようとして、足を踏み出したら、急に世界が逆さまになった。
「えっ、えぇ?」
「やーい、引っかかったな。立花 遥燈!」
仁王立ちして俺に人差し指を突き刺しているのは、いつぞやの副会長の親衛隊隊長、相馬 真人だ。
「まんまと引っかかったね!その姿無様だよ。」
「下ろしてください。頭に血がのぼりそうです。」
「あんた、今のこの状況を理解してないでしょ。何も出来ない状態で生意気言ってたら、このままあんたの顔に傷つけちゃうよ。」
にやにやしながら相馬が笑う。
悪役みたいだ。
「僕、言ったよね。自重しないようならあれだけじゃ済まないって。ふふっ。いいよー!」
彼がそう合図すると、上から冷水がかかってきた。
その水は驚くほど冷たい。
「冷たっ……ていうか鼻に入った、痛いっ」
「本当無様だね。いい気味だよ。もっと苦しがりなよ。あんたを制裁してやらないと気が済まないの。……あんた会長の家に副会長様と泊まったんでしょう?食事だってした、一緒に寝た。……分かってるよね。僕ら親衛隊がいるってこと。…忘れてた?」
「忘れてなんか……。でも、俺も言いました。下心なんかないと。」
「黙りな!あんたの言い分なんか聞いてやんないよ。それほど僕ら副会長様の親衛隊は君が憎いんだよ!」
ちょ、頭に血がのぼってる時に大声出されると頭が痛い……。
「なんかしてやらないと納得出来ない。僕ら親衛隊は副会長様を守るためにいるんだから。」
そこで俺はぷちっと何かが切れたように口からスラスラでた。
「へぇ?副会長を守るためにいるんですか。なら何故、副会長は有本に騙されてしまったんですか?有本を制裁しないんですか?副会長がどれだけ辛いことに会ったのかあなたは分かっていない。…副会長は初めてあった時に言いました。上書きされた性格を誰でもいいから見破って欲しかったと。あなたは気づきましたか?」
「……っ」
「それでよく、副会長を守るだなんて言えますね!本当に守りたいなら、ちゃんと守ってあげてくださいよ!」
「…ぁ、ぁああぁああああっ!もうあんたうるさい!!!このまま死んじゃえ!!」
相馬は後ろに後ずさりながらそういった。
手には木の棒が握られている。今拾ったんだろう。
これはまずい。
本当に殺されそうな位威圧を感じる。
無意識に口が動いてしまった……これは自分が悪いけど、悪いけどさぁ……っ
相馬が木の棒を振りかざす。
あ、やばい。
これは死んだ。
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