アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
【一方でそのころ。】*Noside
-
……遥燈が眠りにつく頃、学園内のトップ達は大騒ぎだった。
「立花の携帯に繋がらない!」
「くっ……!よりにもよってあの桐島が……!立花は無事でしょうか。」
「そんなの分かるわけないじゃないの!……あぁ、どうしよう。遥燈がいなくなったら私……。」
「玲華、気をしっかり……。遥燈くんは強いから。大丈夫。生きてるし元気だよ。」
「隼人……。そんなこと言っても……、……。うん、大丈夫、遥燈を信じる」
「桐島の後は!?」
「学園内にも桐島を見たものは多くありませんし何より頼りになる証言が……。そうですね、昔、立花は不良だとか言ってましたが、恨まれるようなことした覚えは?」
「……ない。でも遥燈は私に何も言ってくれないから、もしかしたら何か…。」
ついには泣き出す玲華。
それを宥める隼人。だがその資料を探る手は止まらない。
うろうろと電話を掛けながら動き出す蓮夜。
ペンと紙を持ちながら、何かを真剣に考えている。
生徒会室はもうめちゃくちゃである。
その様子を1匹の黒猫がじぃっと見ていた。
ただの野良猫。
一体どこから入ってきたのかは知らないが、じっと、見ては目を伏せ、うろうろと歩いた。
だがそのことを誰も気づいていない。
若干、半透明のその猫。
……そうか、もう生きていない、もしくは生霊。
……猫って生霊になることは出来るのか……。
そんなことはどうでもいいが。
猫は玲華の側で鳴き続ける。
隼人を齧ろうとしてもすり抜けてしまう。
「にゃあ、にゃあぁ……」
何かを訴える猫。
その声は心做しか震えている。
厄介なものを見つけた気がする。
……さぁ、僕はもう寝ようかなぁ。
と、ここで猫に気づかれた。
ごめんねぇ、僕も半透明なもので。
君のお手伝いは出来ないかなぁ。
顔の前で手を合わせると黒猫はシャーッと威嚇した。
怒ってるのかな……。まぁいいや。
黒猫さん、気づいてもらえるといいねぇ?
☆作者から
今日はそれぞれが短いので2つ投稿します!
……そして遅れてすみません( ´・ω・`)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
38 / 154