アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
【は、遥燈先輩……。( *´︶`*)】
-
……すみません、はい。前言撤回。
頑張ろう俺じゃねぇわ。
購買行っても一つも何も売ってないし、ついには机が無くなるし、生卵とかぶつけられるし、
もう俺ダウンだわ……。
コンビニで買ってきたおにぎりを食べながら屋上から見える小さい街を見た。
こうして見れば平穏なのになぁ……。
裏の事情はこわいこわい。
というか、全校生徒からいじめられる俺ってすごくね?
大体のいじめはクラスの中だけだったり、そういうの毛嫌いする人とかいるから、1日に50回以上着替える必要なんてないでしょ。
俺なんて歩く度に水と生卵の雨ですよ。オレスゴーイ、ニンキモノダァー。
盛大な歓迎嬉しくない。
静かに過ごすつもりだったのになぁ。
ここ最近ずっとジャージで生徒会室に出入りしてたから、会長達も何かを察してそう。
匂いとかは、保健室の先生にファブ⚫ーズとか貸してもらって消臭してるし大丈夫だと思うけど。
それに結人が来ません。……退学?
…それだと困るんだけど……。話したくても家知らないし、きっと先生も教えてくれないでしょ。
どうしようかなぁ。
とりあえず、会長達に処分内容を聞いて、それからまた考えないと。
……あー考え事ばっかで疲れてくる。もういっその事、不登校になっちゃいたい……。
というより前の学校に戻りたいなぁ……。
!
い、いかんいかん。
気を抜くとすぐそういう思考に発展する。
薬の効果が切れてきたのかも知れない。
強めのやつ貰うかなー。
……いやいや、薬に頼らず、原因を探ろう。
押し殺しちゃダメだぞ俺。
裏も表も一心同体だからな!よし、幼少期を思いだせ!
………………………………。
って、思い出せるわけねーだろ!!!
いやもう疲れた。1人でノリツッコミとかもうやだぼっちじゃん。
寂しいー。誰か俺の傷ついた心を癒しておくれ……。
「あの、うるさいんですけど。」
……ん?
振り返ってみると、屋上の梯子を登った先の所に、黒髪君が後ろの柵によしかかりながら本を読んでいた。
「さっきから全部声に出てますけど。」
「え、あ、すみません。」
「……僕、1年なので敬語いりませんよ。」
い、1年なの?
なのに俺より大人って感じの雰囲気醸し出しちゃってるんですが。
「あ、そっか、そっか……本読んでたところごめんね……」
「いえ、別に。」
いいのかよ。
屋上の端まで行くと、そこでおにぎりを頬張った。
考え事しながらおにぎりを食べてると、さっきの黒髪君が近くまで来た。
「先輩って、噂の淫乱男子ですか。」
「い、淫乱男子…?」
聞き返せば、きょとんとした顔をされる。
「あれ、間違ってました?生徒会に付け入って、生徒会長達を体を使って盗ろうとする泥棒猫って。挙句の果てには理事長まで盗ろうとしてるって。」
「は、はぁ!?俺そんな風に思われてたの!?
…………も、もういい加減に頭にきた。それ言ってたの誰か教えてもらえる?」
「嫌です。」
「……は?……お、し、え、ろ!俺今すっごいイライラしてんの。君に危害は加えないから教えてよ。」
「今言ったら、その人に殴り込みに行くつもりでしょ。そんなんじゃ先輩、滅多打ちにされて死にますよ。」
「うっ……確かに……。」
うわぁ、恥ずかしいヤツ。
「それに、この噂は前々から影で言われてたんですよ。今言いに行ったって、もう遅いですよ。」
「……そっか。……はぁあ……なんで気が付かなかったんだろう。」
「…重度の鈍感ですね」
「……君はそれ、信じたりしてる?」
そう尋ねれば、黒髪くんは首を横に振った。
「信じてないですよ。僕は見たものしか信じない。」
「…よかった。……あ、君、名前は?」
「前園 誠です。ごんべんのまことをせいって読みます。」
「誠くんね。俺は立花 遥燈。止めてくれてありがとね。自分の命を無駄にする所だった。」
「構いませんよ。というより、先輩はクスリやってるんですか」
「へ!?や、やってない!……精神安定剤だよ。」
一瞬目なんで薬のことがバレたんだと思ったけど、よく考えたら、全部口に出してたんだった。てへぺろ。
「ふーん。精神安定剤……。精神が不安定な原因を探ると何か起きるんですか?」
「……んー。どうだろ。
俺はね、表の自分が裏の自分を殺そうとしてるって言われたんだ。だから、精神が不安定で。薬がないと暴れ回るかもねー。」
「なるほど、それは大変ですね。……あ、本鈴なるので行きますね。じゃあ、応援してます、遥燈先輩。」
は、遥燈先輩……。
やばい。感動!
この学校に来て初めてじゃないか?
違うかな……。
まぁいいや。とりあえず、おにぎりを……って。
誠くん今、本鈴なるって言った?
キーンコーンカーンコーン……
やべぇ!!!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
53 / 154