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【会長が壊れたのは俺のせいなんでしょうか…?】
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*
今は、放課後の生徒会室にいる。
俺はパソコンを見ながら、せっせと仕事をするが、近頃、会長と副会長の視線が刺さるほど痛い。
ちらっと見ても、目をそらされるし……。
「……なんでしょうか。最近チラチラと……」
会長と副会長は顔を見合わせ、俺に迫った。
「立花!聞きたいことがある!」
「は、はぁ、何でしょう…。」
「屋上で何故 前園と抱き合っていたんですか!」
「えっ、見てたんですか!?うわ、恥ずかしい……」
うわー……うわー……あれ見られてたのか……。
全く警戒してなかった……。
1人で恥ずかしいやら後悔やらで唸っていると、会長が変なこと言い出した。
「……や、やっぱり、やっぱり前園と…付き合ってるのか?好き同士なのか!?
……あ、あんまりだぁ……!」
「はぁ!?付き合ってないですよ!?」
なんで誠くんと付き合ってるってなるの!?
「こ、告白はされましたが、断りましたし!」
「じゃあなんで、自分から両手広げてたんですか!」
「誠くんが気持ちの整理をしたいということでして……!会長、ゆ、揺さぶらないでくださいぃぃっ!!」
会長に肩を掴まれ、揺さぶられる。
首がガックンガックン動いて痛い。
「え?……あぁ、悪い……」
結構痛かったから、首も肩もズキズキする。
「と!ところで!……そこんところどうなんだ。なんで抱き合ってた?」
「だから、誠くんの気持ちの整理を。」
「なんで気持ちの整理で抱き合うんだ!?」
「ま、まだ誠くんが俺のこと…す、……す……ラブだって分からないってことなので、抱きついてみて自分がどう反応するかを調べたかったんですって。」
「……あ、……ぁ……そ、ういう……ことか……」
「あ、焦りました……。」
「何故おふたりが焦るんですか?」
そう2人に問うと、2人は我に返ったかのような顔をして嘘っぽい咳をした。
「ゴホッ、ゴホゴホッ……ん"ん"っ、喉の調子が悪いなぁ。」
「そうですね、乾燥してるからでしょうか。」
「あの、今73%なので、むしろ湿度が高いかと。
さっきまで雨降ってましたから。」
そういって、壁に付けられた湿度計を指した。
わかりやすく動きが固まると、また別のことを言い始める。
「そ、そうだな。なんで喉が痛いんだろうなぁ。風邪引いたか?」
「へ、扁桃腺でも腫れたんじゃないですか?」
2人の動きや言動がぎこちなくて、違和感を覚える。
教えてもらえそうにないから、仕方なく自分で考えてみる。
なんで俺の恋模様を気にするんだろうか。
うーん……俺が他の人と付き合うのが嫌だ?
まさか……
あ、そうか!
「俺がリア充になるのが嫌なんですね!」
「「え?」」
「3人とも、彼女いないですもんね……。一人だけ抜けがけはダメだと……そういう事ですよね?
あれ?でも会長達ってモテますよね。というか、今の状況、俺の方が不利だよなぁ……んー。」
言い出したものの、また分からなくなって唸った。
2人は、静かに席についた。
「あれ?あってたんですか?」
「なんか違うけどもうそれでいいです……」
「えぇ。……あながち間違ってませんしね……。」
「えぇっ、なんで落ち込むんですか!?ていうか会長まで敬語を使わないでくださいよ……!」
「AHAHAHAHAHAHAHA……」
「だめだこれ、完全に壊れた。」
「……全く、変なところで鈍感だから……。傷に塩を……」
「え?副会長、傷に塩塗ったら痛いと思うんですけど。」
「あー、そうですねそうですね。さぁ仕事しましょう(棒)。」
……こ、これは俺が悪いのか……?
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