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【壊れ、崩れた塔は】
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「なん、で……っ!」
「なんでって、邪魔だから。」
「……ぇ…。」
「邪魔だからに決まってるでしょ。
あぁ、そうだ。
いじめられてるんだって?可愛そうに。って言っても、指示したのは俺だけどね?
アハハハ!」
狂ったように笑い出す結人に、俺は怖気付いた。
怖くなった。
でも、塔は回復すると思った。
また築けると感じた。
だからは俺はそんな嘘に騙されない。
「知ってるよ。
結人が犯人じゃないってことぐらい。
知ってる。無理して、今、笑ってるのも、嘘を言っているのも。」
「……だから何?」
「……でも、もしそうだったとしても……俺は……友達でいたいんだ。
…初めてできた、まともな友達が、お前しかいなくて……。
一緒に撮った写真は消すよ。
俺の中で、友達でいてほしいんだ。
……ねぇ、結人。
ごめんなさい…。」
俺はもう耐えられなくて、膝をついて謝った。
涙がポロポロと溢れ出すから、どんなに拭っても止まんない。
「……は、るひ、……」
名前……。
バッと顔を上げた。
結人は苦しそうな顔をして、俺を見ていた。
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