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【まじで本気のぶっ殺】
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「おい人殺し。てめぇ、何処ほっつき歩いてたんだよ。」
「……」
「無視すんじゃねぇぞ、こら!」
怖くない。
今まで何人もの、こういう人たちを見てきた。
飛んでくる拳も、ヒョイっと避ける。
結人は言ってくれた。許さないでと。
ならば俺も、結人に許されたくない。
でもきっと、この顔を見る度、声を聞く度、結人を思い出して、縋ってしまう。
罪を犯したというのに、縋ってしまう。
それだけは避けたかった。
「おい!無視すんなっつってるだろ!!」
「食堂で」
振り返って、ギンっとした目でこいつを見る。
そういえば名前さえ知らないな。
「……は?」
「食堂で、大声出さないでもらえるかな。
他人の迷惑だよ。」
「……てめぇ、立場わきまえろや…。」
続いて拳や足が俺に向かってくる。
俺はそれを避け続け、手出しはしない。
「立場わきまえるのは君だ。暴力未遂。風紀室へどうぞ。」
「……んだとごらぁ!!」
あーあ。
せっかく似合ってた制服も、今に破けそう。そんなに耐久性はないのに。
結人弟は、俺のクラスに転入という形で入学した。
それからは俺が何処にいようがくっついて歩き、邪魔する。
お金持ちなのに、少し残念だな。
「くそっ、なんで当たんねぇんだ!」
「遅いよ。もっと軽やかに動かないと。俺が弱ってる時にしか当たんないよ。」
「指導すんじゃねぇ。」
うん、イマイチ。
「あれ、立花?」
「立花じゃないですか。何をしてるんです?」
突如現れたのは、会長と副会長だった。
綺麗に制服を着こなし、またイケメンである。畜生。
「あ、昨日生徒会行けなくてすみませんでした。連絡もなしに……。」
「大丈夫、大丈夫。
昨日は特になにも無かったし。」
「……それなら良かった。」
「おい、俺を忘れてんじゃねぇぞ。」
その声に一同は振り返る。
け、決して忘れてただなんてそんなこと((
「あぁ、転入生の。」
「…桐島 風人、ですね。桐島 結人の弟。」
「生徒会さんよ、テメェらも兄貴のこと知ってんなら分かってるよな。こいつが人殺しなのは。」
「なんか物騒な世の中ですね。
お言葉ですが、……兄とは違って弟の出来は悪いですね。」
「おい、陽ノ下。」
「おおっと、言いすぎたみたいです。」
呑気な副会長に比べ、風人?はわなわなと肩を震わせている。
やっべ、超怒ってる。
「誰が出来が悪いだって?」
「すみませんねぇ、口が勝手に思ったことをベラベラ話すもんですから。お気に触りましたかねぇ。」
いや、触るも何も抉ってますよ、副会長。
「……いい加減にしろよ、何奴も此奴も。
…いいか、立花 遥燈。
てめぇをぶっ殺してやるまで気がすまねぇからたっぷり痛めつけてから殺してやる。」
わぉ。
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