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【タノシイ】
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それからというもの。
これまで以上に酷くなった。
また始まってしまったのだ。一度収めたはずのその出来事。
『再発したいじめ。』
これを考えるだけで、辛くなるから、出来るだけ制裁という言葉の方が嬉しいが、特に悪い事をした覚えがないから、正しくはいじめだ。
信じろ。
結人が言ってくれた言葉の数々や、今までのことを。
力強く生きろ。
そう言って背中を押された気がしたんだ。
笑う結人は、静かに消えていった。
* * *
そうだ、そうなればこちらも反抗すればいい。
姉や理事長には迷惑をかけるが、取り敢えず置いておく。
自分の身は自分で守れるほど強くなったはずだ。
ほら、早速来たようで。
「ねぇ人殺し。
風斗様から逃げられると思ってんの?」
今日はカワイイ系のチワワか。
前みたいにやられっぱなしじゃあ、つまんないでしょ?
「お前達、行きな!」
「そんなもので、俺を倒せるとでも思ってんの?」
立てなくなるまで、ボッコボコにして、勝利を……。
「は?何いってんの。何度でも何度でも立ち向かうから。風斗様のために。」
「くくくく…っ、…ふははっ……
受けてたってやるよ。」
楽しい
タノシイ
嗚呼、快楽だ。
「ひ、ひぃ!!もう、もう許してくださいいぃぃぃ!!!!!」
気づけば血祭り。
主犯はいつの間にかいなくなっていた。
……疲れた。
汗が肌を伝う。ワイシャツが、制服が張り付いて気持ち悪い。でも楽しかった。
こんなの久しぶりだぁ。
……でも流石に。
痛々しくてみてられない。
仕方ないな。
ポケットにあった、絆創膏をぶん投げてやった。
「使えば?」
平和慣れでもしたのか。
痛々しいのは辛くて見るに堪えない。
相手はキョトンとした顔をしている。
俺はもう1発殴ってやりたい気分だったが、そろそろ手も痛いから、教室に戻っていった。
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