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【俺の後輩が怖い件について。】
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「ぅ……ッやだ!ヤダ、やめてッ……」
「もっと、もっと僕を見て……信じて」
「誠くん!見てるから、信じてるからやめて!」
「嘘だ。先輩は今、逃れるためにそう言っているだけ。」
じゃあどうすればいいって言うんだ!
どんなに嫌だと言っても辞めてくれる気配はなかった。
だれか助けて……っ
「うひゃあっ……ッ」
「先輩、耳弱いんですか?…ふっ、可愛い。
いいよ、もっと啼いて…」
「う、ぁっ、ひぃ……ッ
やだ、やだ……ッあっ、あぁ…ッ」
なんで誠くん。
やめてよ。
そんな目で見ないでよ。
前の、優しくて、俺を勇気づけてくれた誠くんに戻ってよ……
気づけば泣いていた。
嫌だったのか、はたまた悲しかったのか。
俺の顔を伝っていた。
「……先輩?何泣いてるんですか?やっぱり、悲しいんですか?それとも、嬉しいんですか?」
「そんなわけ…ッ……くぅっ……
いい加減にして!!」
俺は覆いかぶさる誠くんを突き飛ばした。
誠くんは予想してなかったようで、バランスを崩して尻餅ついた。
「何するんですか、先輩。」
「なんでこんなことするんだよ…!」
「なんでって、俺を心の拠り所にして欲しかったから……」
「こんなんでなるわけないでしょ!頭冷やしてよ……!」
誠くんはキョトンとした顔で俺を見る。
何を頭冷やすんです?そう言いたげだった。
「どうしてですか?」
「今の君はちょっとおかしいから……!
少し冷静になった方がいいと思う…!」
「っていって。
逃げるためですよね?もう、先輩、可愛いなぁ。」
「は!?何いってんの!?てか近づかないでよ!」
「ツンデレですか?そんな先輩も好きですよ?」
ち、違う、誠くん、頭おかしくなってるのに加え、もう一つ判明した。
結構強引だ……!
無理矢理に思考をポジティヴにして、自分のいいように作ってる。
これじゃあ話すらできない。
「ほら先輩?横になって?…もしくは自分で脱ぎますか?」
「はっ、やめてよ!」
誠くんは俺のベルトに手をかけ……
「待ちなさい。」
「待て。そこまでだ。」
きゅ、救世主様……!
声の方向を見ると、会長と副会長がいた。
「全く、校内でなんてことしてるんです?うちの立花に、手を出さないでいただきたい。」
「そうだ。立花から離れてもらおうか。」
俺は驚いて固まってる誠くんから抜け出し、二人の方へとかけた。
2人が俺を後ろにして守ってくれている。
あぁ、よく考えたら恥ずかしい。
「……誰。」
「だ、誰って…!…生徒会だよ。」
「何故生徒会がここに?」
「立花に聞いてないんですか?立花は生徒会所属なんですよ。」
「……生徒会が先輩に何のようですか。」
「今の話聞いてたのか?」
「はい。生徒会所属なんですよね。でもあまり今回のことと関係ないかと。」
黙る2人。
……どうしよう。
「助けに、来たんですがね。」
「どうも可愛い姫が悪い虫に襲われてるようだからな。」
「か、っ、可愛い姫……!?俺いつから姫になったんですか!?そして可愛くないです!」
「いやいや、可愛いから襲われたんでしょう。自覚しなきゃなりませんよ。」
「えぇ……っ……」
誠くんはゆっくり、言った。
「へーぇ。姫を助けに来た王子様ですか。それはどうもご立派で。
先輩は僕のだ。手出ししないでほしいんですが。」
「あなたのじゃないですよ。立花は立花のものだ。いつからあなたのものになったんです?」
「……はぁ、もういい。今日は大人しく帰りますよ。
先輩、次、楽しみにしててくださいね。」
誠くんは振り返り、似たりと笑ってこっちを見た。
ひぃっ
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