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出会い6
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野村 雅。この近所では有名な不良高校-西陵学園高校-の教師。10年程前にこの地域の不良を纏めていた、所謂、元ヤン。勿論と言うべきか、西陵学園高校の卒業生。未婚。確かな情報はこれしか集まらなかった。
他にも、教師になれたのはそこの高校の理事長に気に入られているからだとか、副業でしこたま稼いでいるだとか、学生時代は教師全員尻に敷いていただとか、微妙に信憑性のある情報は山ほどあるが、確信の持てる情報が殆ど無い。しかも、この男の身内や幼少期の情報、正確には15歳以下の頃の情報は全く分かっていない。
ここまで情報が得られないとなると、若干の恐怖すら覚える。
「あれぇ?こないだのお兄さんじゃないですかぁ!また会えましたねぇ。」
さっきまでの凍てつくような眼はどうした。
あの時のようにふんわり笑った野村がこれまたふんわりとした口調で話しかけてくる。
「どうなってるんだ。ガキとオヤジが騒いでいると聞いたんだが。説明してくれ。」
「ん〜…イイっすよー、でも、俺も詳しくは分かんねぇから優人と大和も来いよ。ほかの子たちは今日は大人しく帰ってぇ。また明日なぁー」
高校生2人を残してあとの奴らはさっさと帰らせた野村が「どこで話しますぅ?」なんて呑気に聞いてくる。高校生2人も何事も無かったかのようにゲームの話をしている。
本日何度目かの溜息。もう何回目か忘れたし、何もしてねぇのに疲れた。
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