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始まり1
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「秋、そっちまだか?…お前のやつ今日中に済ませるやつだろ…確認すんだから早くしろよ……」
「うっさいなぁ、分かってるよ。翔くんだって今日中のやつあるんでしょ。タバコなんて吸ってないで、さっさとやれば?」
糞生意気な口聞きやがって。一服するくらいいだろ。
数回この地区の繁忙期を経験していたせいで完全に舐めてた。今年はヤケにやることが多いことを忘れていた。
再び資料と向かい合う。
上半期の決算と下半期の予算・組の変動・抗争の詳細やその時の被害等・逮捕された組員や出所してきた組員・新しい資金源や徴収方法並びに結果と改善点その他諸々……やることは山ほどあるが、今回はS市を傘下に入れただけではなく、そこの反発勢力にも手を焼いている。
抗争が冬ではなかったことは有難いが…。
「占部さん、これ途中で終わってますけど、どうすればいいですか。」
「どれ?あー、悪ぃ忘れてたわ。やっといてくれる?」
だよな。
「鳳さん、またアイツら暴れてるってよ」
「手空いてるやつ2,3人行かせて状況報告。収集つきそうなら後で報告させて。」
反乱者ども時期考えろや。
「鳳さぁん、この決算数字合わねぇ…」
「どこ……ここ、足すんじゃなくて引くんす。それと、6月は30日までだから掛け算も直して。」
小学生でもできるであろう計算を間違えるな。
何奴も此奴も俺より年上で経験も長い癖に簡単なミスばかりすんなよ。
滅多に怒らない俺がイラついてんのが珍しいと周りも静かになる。
俺は普段声を荒げないだけでちょいちょいイラついてるからな、お前らが仕事遅すぎて。
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