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始まり4
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暫く金髪に道を妨げられていたが、茶髪の少年から許可がおり、やっと室内に入れた。
何で雅の家に入るのに生徒の許可が必要なのか……多分それは、目の前の状況が原因なのだろう。
「なぁ雅くん、大丈夫?」
「…へーき。翔さん、お久しぶりですねぇ」
暗くて埃と湿気が多い部屋。しっかりと閉められていない遮光カーテンの隙間から入り込む光で見える雅の身体。
辛うじて折れてはいなさそうだが、切り傷と青あざだらけで、顔にも殴られたとわかるアザがある。
ソファに座っていた雅がいつものようにふんわりと笑う。その一方、俺は雅から目が離せず言葉も出ない。
ほかの奴らはもっとひどい目に合わせてきたし命を奪うことも稀にだがあった。雅のような姿の人間は度々見てきた筈なのに、目の前の男の姿に動揺が隠せない。
「翔さん、せっかく来てくれたのにもーし訳ないんですけどぉ、今日は帰ってくれますかぁ?」
「な、んで……」
痛いだろう。
どうしてそんな怪我してんだ。
誰にやられた。
いつやられた。
どうして言ってくれなかった。
聞きたいことはあるのに喉でつかえて言葉にならない。
「こんな姿、見せられないでしょー?…でも翔さんお疲れみたいなんで、ここでよければ休んでいってください。」
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