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始まり10(雅side)
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翔さんが忙しいのはわかってる。
忙しいのに家に来てくれてたのもわかってる。
しばらく会えなくても引っ越す前がそうだったし、翔さんに出会う前だって常に独りだったから1人でいることなんでどうってことないはずなのに…俺が求めていい事なんて一つもないのに、一人になりたくないし、暗い所に居たくない。って思う。
ほんのちょっとだけつい数ヶ月前に戻るだけなのに……
翔さんが家に来なくなって2週間、迷惑かと思いつつも連絡をすると必ず返信が来るのが嬉しくてよく連絡をしてた。
あと少しで翔さんに会えると分かっても一人で部屋にいることに耐えられなくて散歩をしに外に出た。
翔さんは好き、でも翔さんのことが好きな自分は嫌い。
俺を助けてくれたことに感謝し切れないほど感謝してる、だからこんな俺が翔さんといることに劣等感しかない。
翔さんに頭を撫でられるのは好き、だけどそれだけで過剰に反応する自分は嫌だ。
翔さんが優しくしてくれて嫌な記憶が少しづつ遠くなっていくから、思い出した時に余計にこわくなる。
翔さんに対する好きが強くなると些細なことでもドキドキする。
そうやって翔さんに言ったらタダの自己嫌悪だって笑ってぎゅって抱きしめくれるかなとか考えながら、でも自己嫌悪でも何でもなくて事実だから都合の良いように考えすぎだなとも思う。
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