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迷い子 (番外編)
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雪side
僕とお兄ちゃんの関係が崩れた日。
家に帰りたくなくて
何時間も夜の街を歩いてまわった。
それでも、何処にも行けず
また家の近くまで来てしまった。
消えてしまいたい……
高いところを探したが、幸運か不運か
近くには高いところは無かった。
家の近くまで来てしまったし、
行く場所はないし、
なんだか遣る瀬無くなってしまった。
それから、近くの公園まで歩いて行った。
公園に行ってジャングルジムに登り
一番高いところに登った時
僕を呼ぶ声が聞こえた気がしてあたりを見る。
「雪、ここにいたのか。心配した」
「ごめん、お兄ちゃん。一緒に、帰っていい…?」
「そのために来たんだよ。
馬鹿な事言ってないで帰るぞ。今日は寒い」
その日から僕は、お兄ちゃんには逆らえない。
とても大切な人だから笑っていて欲しいのだ。
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