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放課後。
生徒が慌ただしく帰り始める。恋人同士手を取り帰るもの。友達とふざけ合ってはしゃぎながら帰るもの。
そんななか僕は今、生徒会室の扉の目の前にいる。
生徒会室の廊下の人通りは幸運な事に全くなく、とても静かだ。
良かった と 1人 安堵の息を漏らした。
だけど、ここからどうしたらいいのか、分からない。
今朝借りたジャンパーを返すだけ
今朝借りたジャンパー返すだけ…… 。
2回心の中で呪文のように唱える。
生徒会長様が僕なんかと仲良くなりたいわけが無い。
きっとあの言葉は嘘だ。
ジャンパーを返したらすぐに帰ろう。
そっと生徒会室の扉に手をかける 。
えいっ!
思い切って扉のとってを前に引く。
オレンジ色のひかりが開いた戸から漏れだし、自分の顔を照りつける。
一瞬眩しくて目を細めてしまう。
そっと瞳を開ける。
そこには 生徒会長 が 1人。
椅子に座ってこちらを見ていた。
「来てくれたんだね 晃 君。」
生徒会室にある大きな窓から覗く夕日は生徒会長を眩しいほどに照らし幻想的な雰囲気を作り上げる。
そのひかりによって 生徒会長 の笑顔は 、よりいっそう 輝やかしく見えて、僕はたまらず 顔をそらした。
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