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プロローグ
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「ずっと…そんな風に見てたのかよ」
冷たい目、温度の無い声、突き放す態度
“ごめん、ごめんなさい…”
声にならない思いを何度も何度も心の中で唱えた
許してほしい
なんとも思ってない振りをして、そばにいた自分を
親友の仮面を被って、全く違う感情を抱いていた自分を
「…ありえねぇよ、勘弁してくれ」
“ごめんなさい”
「俺には…無理だ…
もう…
二度と近づかないでくれ」
背中を向け、去っていくお前
結ばれたいから告白した訳じゃなかった
早く楽になりたかった
片想いが辛くなって、逃げたかった
だから壊した
もう元には戻れないほどに
長い間お前を騙しててごめん
こんな形で、裏切ってごめん
気持ち悪い思いさせてごめん
好きだったんだ
どうしようもないくらい、好きだった
伝えるべきじゃないことは分かってた
でも、もう苦しくて、
解放されたくて
お前が寄せてくれてた信頼とか、
優しさとか、笑顔とか
全部全部壊してしまった
俺のこと恨んでくれて良い
気持ち悪い奴だって忘れてくれたって良い
もう、許してくれなくても良い
だけど…
お前が幸せになるのを祈らせてほしい
お前の信頼も、笑顔も、優しさも、もう二度と俺に向けられることは無いけれど、
他の誰かがその全てを受け取って、
お前が幸せになってくれることを祈ってる
ずっと、ずっと
「…好きでごめん…」
ハルジオン プロローグfin.
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