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雨と群青 その26
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「で、電気、消す。」
脱がされかけた手を止めて机の上にあったリモコン式のスイッチに手を伸ばすと、その手をまた掴まれて止められる。
「点けとけ。」
「いやや、消したい。」
「ええから点けとけ。」
「恥ずいからいややっ。」
「俺はお前見たいねん。」
だから。それが恥ずかしいから消したいのに。
いつもはそうしてくれるのに今日に限ってはいつになく真剣な瞳で俺を見つめる川本に押され、それを否定するような言い訳も抵抗も無駄だと判断した。
ベッドから降りて、ちょっと前に川本がサイズを間違えて買ってしまったと愚痴っていたロンTを脱ぎ、一瞬の躊躇いのあと一気にハーパンごとパンツを下した。
直に空気が触れる肌寒さで急に心許なくなるがそれより川本の視線が気になって、ゆっくり振り向こうとした瞬間腕を引かれ強引に組み敷かれる。
やっぱり俺が下やねや。
分かってたけど。
「・・・」
「・・・」
妙に真剣な眼差しがどこか面白く思えてふっと笑ったら不愉快な顔をしていきなり乳首を抓られた。
「いたっ」
文句を言おうと開いた口を塞がれて容赦なく押し入ってくる舌に仕方なく俺も合わせて目を瞑る。
こんな時、川本は気付けばいつも目を開けていて、もしかして閉じてないのではとなんとなく気になり薄目を開くとやはり。目が合った。
観察されてるわ、と恥ずかしくなり結局強く瞳を閉じる。
「んッ…んん」
手のひらで何度か掠めた乳首を今度は確実に指の腹でさすり、押し潰して弄びながら長い長いキス。じわりと、しかし着実に体温が上昇していくのが分かる。
苦しくなって思わず唇を離すと最後に唇を舐められ、手馴れているだろう川本の余裕に心で舌打ちした。
その唇が鎖骨からゆっくりと下りて、ふと止まる。
「これどないしたん。赤い線になってる。」
指でなぞられている鎖骨下近くの傷の事を言っているらしい。
「あ、それ?今日組手で前川に、」
言い終わる前に強く吸われ、驚いて目を見開いた。
「あかんてあかんて!痕つけたら!」
部活の際にどうしたらいいのだと慌てて抵抗してもそれを見越していたように押さえつけられ、それを解きながらもがく間にしっかりと残ってしまった痕に困惑して何度も擦るように拭った。
「何すんねんもぉ・・・。」
「お前が嫌がんのおもろーて。」
「いっつもそうやお前は。もぉー・・・部活、どないすんのこれ。」
「堂々としときゃええやん、そんなん。」
「ぁッ、」
急に握られた俺自身に言葉を失い、川本が集中しろと言わんばかりにねっとりと指を絡ませて確実にいいポイントばかりを擦り上げる。
鎖骨から首へと這わせる舌と熱い息、その手に流されて否応なしに意識を集中せざるを得ない状況に諦め、腕で口元を押さえた。
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